原田正文先生監修の本、
『友だちをいじめる子どもの心がわかる本』を読みました。
読みながら、今の子どもの大変さに心を揺さぶられたり、
自分が子どもだった頃のいじめの状況を思い出したりしました。
今日は、そんな感じで、今の子どものいじめについてや、
私が子どもだった頃の体験について書いていきます。
『友だちをいじめる子どもの心がわかる本』は、
現代のいじめの状況を、
子どもの世界と親の世界の両面から描いている本です。
良い子を演じ続けることによって抑圧してきた「悪い子の自分」。
自分の弱さを受け入れたくない気持ち。
ストレスやプレッシャー。
怒り。
ムカツキなど。
多くの場合、自分の中で消化し切れていないものを、
他の子どもにぶつけることで、いじめが発生します。
本書では、様々なケースについて解説されています。
私が子どもだった頃にもいじめはありましたが、
本書によると、今ではより深刻な状況になっているようです。
金品を奪う恐喝や、
インターネットで嘘の内容や個人情報を流すいじめなど。
犯罪といえる行為を、遊び的なノリで行ってしまう。
本当にしゃれにならない状況だなって思います。
********************
話は変わりますが……
実は私にも、いじめを受けた経験があります。
あれは、小学校高学年だった頃。
もともと自己主張が上手でなく、運動も得意でなかった私は、
クラスの中でも発言権のある目立つ生徒からの
いじめを受けることになったのでした。
大きな被害のない、悪ノリの延長みたいな感じでしたが、
私としてはやっぱり学校に行きたくなかったな。
毎日が嫌で嫌で、ストレスが溜まりまくりでした。
それに、相手の悪ノリがエスカレートして、私もプチンときて、
クラス内で取っ組み合いの大喧嘩をしたこともありました。
(問題になって親が学校に呼ばれた)
不良グループに加わるのを断ったために、
標的にされたこともあります。
友だちがいじめられているのを助けようとして、
いじめの対象になったこともあります。
いろんなことがあって、嫌な思い出もたくさんあるのですが、
何とか乗り越えてこられたのは、
どんなときでも友だちがいてくれたからです。
でも、『友だちをいじめる子どもの心がわかる本』を読むと、
現代では……
今は1対全員
最近のいじめの特徴は、傍観者や観衆の層が加害者層に取りこまれてしまうということ。
明確な4層構造はくずれ、ひとりの被害者を全員で攻撃していくパターンが増えています。
●原田正文監修『友だちをいじめる子どもの心がわかる本』
(講談社/2008/P32)より引用
※4層構造:加害者、被害者、観衆(はやし立てる)、傍観者(見て見ぬふり)
「いじめに参加しないものは裏切り者」
「いじめに参加しなければ、次の標的になる」
本当はいじめに加わりたくない子どもでも、
加わらざるを得ない状況に追い込まれているようです。
でも、そうなると、いじめの被害者は本当に孤立してしまいますよね。
きっと学校に行くことを修羅場のように感じているだろうなって思います。
もし、小学校高学年のときのいじめを受けていた私が、
今の時代の子どものように孤立していたとしたら……
おそらく耐え切れなくて、
学校に行くのをやめてしまっていたかもしれません。
どんどん追い込まれて、逃げ場もなくて、一人ぼっちで、
辛いだろうなって思います。
グループに加わったり、人とつるんだりは、
あまりしないタイプの私でさえそう思います。
『友だちをいじめる子どもの心がわかる本』
いろいろ考えさせられた本でした。
死を考えるほど辛い思いをしている子どもに、
「逃げてもいいよ」(学校行かなくていいよ)って伝えたくなりました。
いじめられている子どもの周囲に、
どんな話でも受け止めて、そのまま聴いてくれる人
(しかも子どもにとって話しやすい人)がいてくれることを
願わずにはいられません。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!