高橋和巳先生の本、
『子は親を救うために「心の病」になる』を読みました。
この本には、親の心の未解決な問題や子どもへの関わり方が、
どのような経緯で子どもの心の症状につながるのかが
事例付きで書かれています。
載っている事例は、
・子どもの引きこもりと家庭内暴力
・子どもの摂食障害
・児童虐待
・子どもに付きまとう孤独感(親の発達障害による)
です。
親が無意識のうちに行っている一方的なゆき過ぎた要求や期待が
子どもの心に負担を与え続け、
いつしか子どもはそれを抱えきれなくなる……。
そのような状況の中でも、子どもはやはり
親のことを思い、気づかっている……。
そんな子どもの純粋な思いがよく伝わってくる本でした。
子どもがずっと欲しかった言葉を
親がようやく口にした瞬間。
子どもが心の症状を通して訴えていたことを
親がようやく理解して、それが子どもに伝わった瞬間。
互いの心がふっと緩む瞬間。
親と子どもが心の交流を再構築していく過程には、
温かさがありますね。
児童虐待の章にあった
自分を肯定できれば、子どもを否定することはない。
子どもを肯定できれば、自分を否定することもない。
虐待は消える。
●高橋和巳著『子は親を救うために「心の病」になる』
(ちくま文庫/2014/P164)より引用
……という言葉が印象的でした。
『子は親を救うために「心の病」になる』
上に書いた事例でお悩みの方にいいヒントをくれる、
子どもの温かさに触れることができる本です。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!