今日は私のお気に入りの1冊、
『ぜんぶわかる脳の事典』を紹介します。
記憶や感情に関わる脳の部位、
「海馬」と「扁桃体」の働きについても書いていきます。
『ぜんぶわかる脳の事典』は、
上のリンク(表紙の絵)を見ていただければ分かるように、
精密なイラスト満載の本です。
子どもの頃に読んだ百科事典を思わせるような雰囲気があります。
内容としましては、
脳に関するあれこれが大変分かりやすく解説されています。
例えば、心の専門家として知っておきたい部分をピックアップすると……
・神経伝達物質の伝達の仕組み
・神経伝達物質の種類と働き
・脳の各部位の仕組みと働き
・自律神経の仕組みと働き
・記憶や学習の仕組み
・脳神経疾患、精神疾患について
……など、大事な部分が精密なイラストと共に解説されています。
とことん突き詰めると内容の甘さを感じる部分もあるとは思いますが、
とりあえず一通り学習すると言う点では、とても優れた本だと思います。
さて、記憶や感情に関わる脳の部位、
「海馬」と「扁桃体」の働きについて。
まず、その部位が脳のどこにあるのかをお伝えするために、
Wikipediaへのリンクを張っておきます。
『ぜんぶわかる脳の事典』を参考にしながら
「海馬」「扁桃体」の働きを、以下に簡単にまとめると……
★「海馬」(かいば)
記憶に深く関わる部位。一時的な記憶保管場所。
★「扁桃体」(へんとうたい)
情動を生み出す。
海馬から送られてきた記憶情報と、
大脳皮質から送られてきた感覚情報を統合して、
情動として出力している(様々な脳領域への投射)と考えられている。
※情動:快・不快・怒り・恐怖・喜びなどの本能的な感情と、
それに伴う身体反応のこと
記憶の一時保管場所が「海馬」。
情動を生み出し出力するのが「扁桃体」。
共に、ストレスによって大きく影響を受ける部位です。
本書を読んで、なるほどなぁって思ったのがこの箇所。
海馬近くに存在する扁桃体は、感情に関わる部位である。
扁桃体が活性化すると、海馬傍回に信号が送られ、海馬への信号量が増大するといわれている。
喜怒哀楽をともなう出来事が記憶・想起しやすいのは、このためだと考えられている。
●坂井建雄・久光正監修『ぜんぶわかる脳の事典』
(成美堂出版/2011/P115)より引用
※海馬傍回(かいばぼうかい):
海馬の周囲に存在する灰白質の大脳皮質領域
喜怒哀楽によって扁桃体が活性化すると、海馬への信号量が増大する。
だから、記憶しやすくなるのですね。
うん、なるほど~。
※ドパミンなどの神経伝達物質も関与しています。
このように脳のメカニズムを1つ1つ学んでいくことって楽しいですね。
そういった用途にピッタリなのが『ぜんぶわかる脳の事典』。
これからも時々読み返して、復習していこうと思います。
深く書き始めると、どんどん深くなっていってしまうこの分野。
深くはまってしまう前に、今日の記事はここまでとします!
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!