坪井康次先生監修の本、
『パニック障害 正しい知識とケア』を読みました。
今日は、この本の簡単な紹介と、本書より引用しながら
「パニック障害の治療に適した生活環境」
というテーマについて書いていきます。
『パニック障害 正しい知識とケア』は、
パニック障害でお悩みの方や
周囲におられる方に向けて書かれた本です。
イラストと図解を上手く活用しながら、
分かりやすく解説されています。
シンプルにし過ぎず、文字量がそれなりにありますので、
得られる情報量も十分だと思います。
分かりやすさと情報量のバランスのいい1冊です。
※症状について、診断と治療の進め方について、日常生活のケアについて、
患者さんをどう支えるかについて、回復へのプロセス(症例集)など、
必要な情報が幅広く載せられている本です。
パニック障害の治療には、
周囲におられるご家族などのサポートが重要になります。
では、どのようにサポートすればいいのか?
『パニック障害 正しい知識とケア』に、
簡潔にまとめられていますので、それをここで引用します。
■治療に適した生活環境とは
・患者さんが「病気を持った人」として受け入れられている。
・症状が出ても、それは病気のためと認識されている。
・患者さんとは、あたたかな、適度な距離が保たれている。
・患者さんの努力が十分に認められ、よい方向に向けば評価される。
・たまにいい合うことはあっても修復でき、おだやかな家族関係が築かれている。
●坪井康次監修『パニック障害 正しい知識とケア』
(高橋書店/2015/P135)より引用
パニック発作が起こるのも、それを怖がるのも、
外出するのを怖がるのも、病気の症状です。
「気の持ちよう」とか「気合が足りない」とかいう問題ではありません。
これを、ご家族の方がしっかり理解していることがとても重要です。
ご家族の対応によって経過が変わってきますので、
ご家族の方には病気のことを理解し、
世話を焼き過ぎないようにしながらも、
あたたかく接していただけたらと思います。
(ご家族の方それぞれの、メンタルのケアも忘れないでくださいね)
パニック障害には、自律神経のバランスの乱れが大きく関連しています。
ですので、生活のリズムを整えることも大事です。
その部分でも、パニック障害の方が
「起床・3度の食事・家事・運動・就寝など」
といった1日のスケジュールを守れるように、
声かけや手助けなど、ご家族の方の協力が必要になる場合もあるでしょう。
それぞれのご家族で、いろいろなご事情はあると思います。
なるべく1人で抱え込まずに(お悩みの方もご家族の方も)、
家族皆で話し合って、役割分担をして、協力し合ってくださいね。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!