摂食障害について書かれた
『「食べない心」と「吐く心」 摂食障害から立ち直る女性たち』
という本を読みました。
著者は、小野瀬健人先生です。
今日は、その本の紹介と、
摂食障害の典型的な(病気の)進み方について書いていきます。
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『「食べない心」と「吐く心」』には、
★摂食障害の症状やメカニズムについて
★拒食症からの回復事例
★過食症からの回復事例
★過食嘔吐からの回復事例
★摂食障害の治療方法
……などが載っています。
特に、3つの回復事例は
それぞれが41ページ~58ページのページ数に渡って
詳細に描かれている長編になっています。
どんなプロセスを経て摂食障害になり、
そこからどんな風にして回復していったのかが
解説付きで描かれています。
読みながら、摂食障害は本当に辛い病気なんだということが
ひしひしと伝わってきました。
現在、摂食障害でお悩みの方やご家族の方が読まれると、
心に響くもの(痛みも含めて)はあるかと思いますが、
貴重な治療へのヒントが得られると思います。
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摂食障害の原因は、
行き過ぎたダイエットではなくて、「心の傷」です。
※主に、幼児期(4~6才)に受けた傷
辛さから逃れるために、拒食や過食、過食嘔吐をします。
それは、子どもの頃に
十分に受け取ることができなかった親の愛情を、
大人になってからでも求め続けていることの
表れなのかもしれません。
「食べたくても食べられない」【拒食症】
「食べたいとも思わない」(食欲の抑圧)【拒食症】
「食べずにはいられない」【過食症・過食嘔吐】
これらは、食事制限などでどうにかなる問題ではなくて、
心の面からの治療が必要な病気です。
『「食べない心」と「吐く心」』には、
病気の典型的な進み方が解説されています。
摂食障害といえば拒食症がよく知られているのですが、多くの人は拒食をある程度の期間で通り過ぎて、むしろ過食嘔吐になってから何年も、長く苦しみます。
●小野瀬健人著『「食べない心」と「吐く心」 摂食障害から立ち直る女性たち』
(主婦と生活社/2003/P21)より引用
※「長く苦しみます」とあるのは、
適切な治療が行われていない場合もあるということも関係しています。
拒食症は、心(無意識レベルを含めて)では
食べることを拒んでいても、
体は食べ物が入ってくるのを待ち焦がれている状態です。
ある瞬間から、我慢が効かなくなって
猛烈に食べ始める時期がきます。(過食症へと変化)
(食べている間だけは、辛さを忘れることができる)
そして、体重増加を嫌う思考(拒食症のときからあった)から
吐くことを覚えて、過食嘔吐へと変化します。
心の面からの治療が必要な病気なので、
その部分に取り組まない限り、病気は継続していきます。
※あくまで典型的な例です。
※他にも、拒食症、過食症、過食嘔吐を行ったり来たりするケースなど
様々なパターンがあるようです。
『「食べない心」と「吐く心」』には、
治療方法が具体的に解説されています。
辛い現実の向こうに、希望が見える本です。
摂食障害でお悩みの方やご家族の方には
ぜひオススメしたい一冊です。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!