親がアルコール依存症であるなどの
機能不全家族で育てられて、
大人になっても心の傷を抱え続けて生きている
AC(アダルト・チルドレン)。
ACという言葉で一括りにしてしまうと
一人一人の違いがぼやけてしまいますが、
実際には、100人いれば100通りのストーリーがあります。
今日、紹介するクラウディア・ブラック先生の本
『もちきれない荷物をかかえたあなたへ』には、
過食症のAC、拒食症のAC、過食嘔吐のAC、
アルコール依存症のAC、薬物依存症のAC、
性的虐待を受けたACなど
11人分の事例と、ACに関する解説がまとめられています。
本書は、ACであることを自認されている方にとっては
共感できる内容を見つけたり、
AC克服への取り組み方のヒントを得たりできる本です。
また、カウンセラー(セラピスト)にとっては、
ACに対する理解を深められる本でもあります。
巻末に、
★ACの特徴リスト
★摂食障害のチェックリスト
(拒食症・過食症・過食嘔吐の可能性確認)
★アルコール依存症のチェックリスト
(進行度の確認)
……などが付いていることも、
自己理解を深める助けになると思います。
私は本書を読みながら、
私自身が社会不安障害(SAD)で悩んでいた頃(10年ほど前)に
抱えていた感情や傾向を、いくつか見つけることができました。
例えば、この箇所。
私たちは、人の意見に従わずに自分の意見を通すと後ろめたさを感じる。
●クラウディア・ブラック著『もちきれない荷物をかかえたあなたへ』
(アスク・ヒューマン・ケア/1998/P208)より引用
昔は自分の意見を通したあとに、
「また言い過ぎてしまったかなぁ……」
「自分は何も言わないほうがいいのかもなぁ……」
などと、よく凹んでいました。
自分の評価を他人にゆだねている部分が多々あったので
自分の存在や言動に、自信が持てなかったのだと思います。
ちなみに、SADや心の中にあった辛さを克服した今では、
嫌なことは嫌と凹むことなく言えますし、
他人からの評価に振り回されることも、あまりありません。
(他人からの評価は無視するのではなく、
それを聞いて落ち込むのでもなく、参考にしています)
基本的には、自分の意見を通すというよりも
相手の意見もしっかり聞いて、
「お互いにとって納得できるアイデアを、一緒に創っていきましょう」
というスタンスで生きています。
ときには自分の発言が原因で
若干凹むことがあったとしても、
それは自分自身を振り返るチャンスであって、
改善すべきことを改善していけばいいと思っています。
※カウンセリングに関しては、
普段の私よりも注意深く反省しています。
凹むことも、もちろんあります。
(以上、SAD克服Before-Afterの体験談でした)
●楽天ブックス ※表紙のデザインが異なっています。(旧の写真です)
話は変わりますが、
各種不安障害でお悩みの方には、
恐れや怒り、悲しみ、無力感、自己否定などの
「もちきれないほどの荷物」を抱えた方が
とても多いということを実感しています。
私としては、お一人お一人に合わせた形・寄り添った形で
しっかり対応できるカウンセラー(セラピスト)で
ありたいと考えてます。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!