前回の記事に引き続き、
今回も強迫性障害関連の本を紹介します。
飯倉康郎先生の本、『強迫性障害の治療ガイド』です。
本書は、高さ25cm強で厚さ4mm程度の
大きくて薄いワークブック形式の本です。
強迫性障害の発症のメカニズムや治療方法及び進め方などが
図解入りで分かりやすくまとめられています。
書き込み式のシートも巻末に付いていますので、
それに記入していくことで、
自分の強迫症状についての理解を深めたり、
本書で解説されている曝露反応妨害法に
取り組むに当たっての助けになると思います。
ここで本書より曝露反応妨害法についての説明を引用します。
曝露反応妨害法
苦手と感じてこれまで恐れていたことにあえて立ち向かい(曝露法)
これまで不安を下げるためにしてきた強迫行為をあえてしない(反応妨害法)
●飯倉康郎著『強迫性障害の治療ガイド』(二瓶社/1999/P12)より引用
基本的には前回紹介した本
『やめたいのに、やめられない』と同じ方法です。
今回紹介している『強迫性障害の治療ガイド』には、
また違った切り口から大事なことが書かれていますので
両方読まれると、より参考になると思います。
ここで、一つ心に留めておいていただきたいことがあります。
これは強迫性障害に関してだけではないのですが、
本から方法だけを学んで一人で取り組もうとされた場合、
今までの症状(今回の場合は強迫症状=強迫観念・強迫行為)が出ていた
その思考パターンと枠組みからでしか
自分自身を見つめることができない場合が多いので
どうしても遠回りになってしまいがちです。
だから、本を読んで取り組んでみる場合でも、
やはり、信頼できるカウンセラーにじっくり話を聴いてもらいながら
(心の奥にあるものや不安な気持ちを受け止めて共感してもらいながら)
今までの思考パターンや枠組みだけでは見えてこなかった部分を
整理したり、気づいたり(それによってスッキリしたり)など
されるといいですよ。
※自分の内面の見たくない部分と直面することから逃れるために、
一人でできるHow toに走るケースもあります。
(そんなときこそ、信頼できるカウンセラーを
活用されるのにいいタイミングなのかもしれません)
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!