今から10年以上前の話になります。
私が会社員だった頃、
仕事中にガムをよく噛んでいた時期がありました。
当時はまだ、社会不安障害を
完全に克服できていない状態でした。
周囲からの視線にガチガチに緊張しながら
パソコン画面のCAD(図面を描くソフト)を使って
日々、機械や車両の設計をしていました。
会社にいる間中、ずっと緊張した状態でしたが、
救いだったのは
その職場では仕事中のガムが許されていたということ。
私はガムを噛むことによって、
凝り固まって小さくなっていた心と身体をほぐしていたのでした。
ガムが許されていたといっても、
皆が皆、噛んでいたわけではありません。
私はガムを噛むことによって、
ささやかなアウトロー気分(笑)を味わい、
また、アウトローな自分(笑)を演出しながら
傷ついた自尊心を満たそうともしていたのでした。
ああ、全てが懐かしい……。
そんなことを、先日読んだ小林弘幸先生の本
『自律神経を整えるゆっくり健康法』
が思い出させてくれました。
この本によると、「ガムを噛む」という行為には
自律神経の面から見ても意味があるようです。
手軽に自律神経のバランスを整える方法として、「ガムを噛む」のも意外に効果的です。
ガムを噛むと副交感神経が高まり、リラックスできることは実験でも証明されています。
よくスポーツ選手がプレー中にガムを噛んでいることがありますが、なにもあれはカッコつけているのではありません。
リラックスして、適度な集中力を発揮するための方策なのです。
●小林弘幸著『自律神経を整えるゆっくり健康法』
(だいわ文庫/2014/P122)より引用
なるほど。
当時は自律神経のことなんて全然考えていなかったけれど……
確かにリラックスできるというか、緊張は多少ほぐれます。
そのほぐれるのは、「副交感神経が高まったから」とも言えますね。
交感神経が過剰に高まると、
過度に緊張したり、震えたり、発作を起こしたりなど
不安障害(パニック障害含む)の症状を強めます。
その場合は、副交感神経も高めて
交感神経と副交感神経のバランスを良くすることが有効です。
そのための1つの方法として
「ガムを噛む」という方法もレパートリーに加えておくと
役立つかもしれません。
仕事中にガムを噛むことが許されない職場が多いと思いますが、
休憩時間の短い時間だけでも噛んでみると
そこからの心身の状態(自律神経の状態)が変わってくると思います。
なお、ガムを噛むことが自律神経にいい理由については、
「ガム噛んでいるときのリズムが自律神経に良い影響を与えるから」
とのことです。
「これは!」と思われた方は、
日々の暮らしに取り入れてみてください。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!