今日は、林公一先生の本、
『擬態うつ病/新型うつ病 実例からみる対処法』
の紹介・感想と、
「うつ病ではないのに、うつ病とされているもの」
について書いていきます。
世の中には、うつ病ではないのに、うつ病とされているケースが
たくさんあります。
例えば、会社ではうつ状態が酷かったけれど、
休職したとたんに元気になって、
「うつには休養が必要なんだ」と言いながら、
遊びや旅行などを謳歌している人。
あるいは、「俺がうつ病になったのは、あいつのせいだ」
と、他人を責めてばかりの人。
どちらも、うつ病ではない可能性があります。
(適応障害や他の気分障害、パーソナリティ障害……仮病なども考えられます)
『擬態うつ病/新型うつ病 実例からみる対処法』では、
そういった「うつ病ではないのに、うつ病とされているもの」のことを、
擬態うつ病と呼んでいます。(正式な病名ではありません)
その中には、今流行りの「新型うつ病」も含まれています。
本書には、17の症例が解説付きで載っているので、
擬似うつ病の症状や対処法などについて
様々な角度から学ぶことができます。
私はカウンセラーなので診断はできませんが、
クライエントさんの症状に合わせて適切な対応をするためにも、
しっかりとした見立てはしていきたい。
だから、本書の存在は、ありがたいなと思いました。
「うつ病ではないのに、うつ病とされているもの」
これ自体は珍しいものではなく、
今でも普通に遭遇しますし、
これからますます増えていくだろうと思っています。
適応障害にしても
「新型うつ病」(正式な病名ではありません)にしても、
症状の出方の幅が、とても広いので
正しく見立てるには知識と技能が求められます。
(判断基準のチェックシートで、
簡単に判別できるような単純なものではありません)
だから、この分野は注意深く、
繰り返し学んでいく必要があると思っています。
その学びの一環として、
『擬態うつ病/新型うつ病 実例からみる対処法』
は、とてもいい本だと思いました。
現在、うつ病または、それらしき症状でお悩みの方や
身近にいる方などにとっても参考になる良書です。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!