岸見一郎先生の本
『アドラー心理学 実践入門』を読みました。
副題に、
~「生」「老」「病」「死」との向き合い方~
と付けられている本です。
『アドラー心理学 実践入門』には、
アドラー心理学に基づいた”幸福に生きるためのヒント”が
たくさん載っています。
今日は、本書より内容を2ヶ所ピックアップしながら
読んで思ったことや、私の体験(SAD克服前後の欲求の変化)
などについて書いていきます。
まずは、1つ目。
どんなことについても、したくないということが最初にあって、理由は後から考え出されます。
●岸見一郎『アドラー心理学 実践入門』
(ワニ文庫/2014/P26)より引用
興味深い考え方ですね。
これだけでは分かりにくいと思うので、
具体例を書きます。
「不安なので外出できないのではない。
外出しなくて済むように、不安という感情を作り出している」
アドラー心理学では、このように考えます。
認知療法における損得分析(疾病利得)に通じる考え方ですね。
※「病気でいることのメリット → 働かなくて済む」など
※ 損得分析については → こちら参照(過去記事)
こういった視点を持つことで、
より深いところにある自分の本心に
気づきやすくなれると思います。
次に、2つ目。
承認されることを求めない人にとって、自分の行為は、それ自体で完結します。
そのことで、他の人から承認されるとか、感謝されるということは問題にならないということです。
●岸見一郎『アドラー心理学 実践入門』
(ワニ文庫/2014/P67)より引用
社会不安障害(SAD)で悩んでいた頃の私(プロフィール参照)は、
いつも他人の評価を過剰に気にしながら
「認めて欲しい」と思っていました。
(人と自分を比べてばかりいました……)
「あるがまま」の自分に自信がなかったのです。
自分が自分を一番受け入れていませんでした。
あの頃は、精神的にとてもしんどかったです。
それに対して今の私は、
「認めて欲しい」とか「褒めて欲しい」という欲求が小さくて
関心はそこにはないです。
(褒めてくれたら嬉しいけれど、まぁどっちでもいい感じ)
ただ、自分で納得できるかどうかという部分を
とても大事にしています。
他人の評価にあまり振り回されたりしないので、
精神的に楽です。
今のように楽になれたのは……
【1】
「自分の自信のない部分やマイナス感情を含めて、あるがままを受け入れる」
「不安なんだね。それでもいいよ」と受け入れる。
これができるようになったこと
(100%という意味ではないです)と、
【2】
「私は、人の欲求・期待を満たすために生きているのではない」
「他の人も、私の欲求・期待を満たすために生きているのではない」
※「人には上も下もなくて、皆平等の存在」
という意味も含んでいます。
※ 中立(できるだけ)、かつ、
他人との境界線(責任範囲)を明確にしたということです。
この2つが腑に落ちて、
自分に浸透していったことが大きかったのだと思います。
あくまで私の体験ですが、
しっくりきた方は参考にしてみてください。
最後に……。
★自分との向き合い方
★他人との向き合い方
★「老」「病」「死」との向き合い方
……などのヒントをくれた『アドラー心理学 実践入門』は、
深い考察を促してくれる良書でした。
私にとっては、考え方がフィットする部分の多い
一冊でもありました。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!