今日は、治療者向けの専門書である
『認知行動療法における事例定式化と治療デザインの作成』
を紹介します。
著者は、アーサー・ネズ先生、クリスティン・ネズ先生、
エリザベス・ロンバルド先生の3名で、
監訳者は、伊藤絵美先生です。
本書では、書名通り、認知行動療法(CBT)の
セッションの事例定式化と治療デザインの作成について
解説されています。
※事例定式化:患者の問題を詳細に理解し、
それに関わる諸変数を同定し、
治療の対象および目標を設定すること。
クライエントさんお一人お一人に合わせて
セッションを構造化するにあたり、とても参考になる本です。
本書では、以下の各精神疾患などのセッション構造化の事例
(アセスメントや用いる技法、治療目標など)
が解説されています。
・うつ病
・特定の恐怖症
・パニック障害と広場恐怖
・全般性不安障害
・社会恐怖(社会不安障害)
・強迫性障害
・外傷後ストレス障害
・境界性パーソナリティ障害
・男性の勃起障害
・カップルの問題
・怒りの問題
私の専門である不安障害関連が多く載っています。
とても参考になり、ありがたいなと思いました。
ただし、一冊に大量の項目が詰め込まれている本なので、
記述は基本的な内容(といっても専門性は高い)が多いです。
(セッション構造化のベースモデルといった感じです)
応用的な深い内容や、ちょっと横にそれた内容については
他の専門書(伊藤絵美先生の本や、ベック博士の本など)
も参考にしながら、理解を深めていこうと思います。
いいセッションを構築して
より良いものをクライエントさんに提供するために、
学びと経験はどんどん積み重ねていきます。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!