水島広子先生の本
『対人関係療法で改善する 夫婦・パートナー関係』
を読みました。
※今日は、「夫婦間の気持ちのずれ」をテーマに書いていきます。
「重要な他者」との現在進行形の関係と症状(問題)が、
どのように関連しているのかに注目しながら進めていく
対人関係療法。
本書では、「重要な他者」の中でも特に重要な存在である
配偶者やパートナーとの関係に焦点を当てています。
多くの夫婦やパートナー関係の問題の根底にある
「役割期待のずれ」。
自分が相手に期待したことを相手がやらないとき、
あるいは、やらないで欲しいと期待したことを
相手がやってしまうときに、私たちはストレスを感じます。
例えば……
★聴いて欲しい妻と、アドバイスしてしまう夫
★不安な気持ちを分かって欲しい妻と、責められたと感じる夫
★細かく指示する妻と、うるさがる夫
……など、色々なケースがありますね。
『対人関係療法で改善する 夫婦・パートナー関係』には
「ずれ」の事例が数多く、解説付きで載っています。
どの事例を読んでも、すごくよくありそうなケースばかりで
身近に感じつつ、勉強になりました。
他にも、こんなケースが書いてありました。
その他にも、たとえば、妻が熱を出して寝ていたとき、帰宅した夫が様子も見に来ないでテレビを見てビールを飲んでいた、というような場合、「熱を出して寝ている妻への配慮もない。自分の楽しみばかり」と妻は怒りを感じたけれども、よくよく夫に聞いてみると、「起こしては悪いと思い、静かにしていた」というようなこともあるのです。
●水島広子著『対人関係療法で改善する 夫婦・パートナー関係』
(創元社/2011/P078)より引用
これも、よくありそうなケースだと思いました。
夫としては、妻に配慮するつもりで
あえて「様子を見に行かなかった」のに、
そうすることで妻を怒らせてしまった。
妻が期待していたのは「静かにそっとしておく」ことではなくて、
「様子を見に来てくれる」ことだった。
「相手は自分のことを分かっているはず」
「自分は相手のことを分かっている」
そういった思い込みが、不和を作り出してしまいます。
上の引用文のケースでも、
どちらかが相手に確認を取るということさえしていれば
「ずれ」は発生しなかったかもしれません。
夫には、妻のことを配慮したい気持ちがありましたので……。
興味深く感じると同時に、相手が誰であれ
私も気をつけていこうと思いました。
『対人関係療法で改善する 夫婦・パートナー関係』
配偶者やパートナーとの間に「ずれ」を感じている方や
なるべく「ずれ」を作りたくない方にとっては、
とても参考になる本だと思います。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!