こんな風にふと思った。
もし私が「カウンセラー」でなかったとしたら、
過去に苦しめられた不安障害のことは、
普段は思い出しもしないだろうと。
これは、私だけの傾向ではなくて、
多くの人がそうだと思う。
例えば、過度の緊張や手の震えといった症状を
完全に克服できたとしたら……
きっと、多くの人は、
いつまでも過去の悩みに心をとらわれるのではなくて、
「症状のない今ここ」や「これから展開していく未来」に
自然に意識を向けていくと思う。
そして、症状のない新たな自分として、
可能性を広げていくことだろう。
さて、「カウンセラー」としての道を選んだ今の私。
不安障害やそれに関連する過度のあがり、手や首の震え、
発作など全ての症状は一昔前に克服済み。
今では、昔極度に恐れていた朝礼のような場面でも、
緊張せずに大きな声ではっきり話すことができるようになった。
(むしろ、どこか楽しんでさえいる)
毎日、ほぼ全ての時間において、自然体の私がいる。
※多少緊張することがあったとしても、
「それでいい」と心から思っている。
では、自然体の私とは、どんな私だろう……
思いつくままに並べてみた。
★誰かに褒められたいという強い思いはない。
褒められたら多少嬉しいけれど、
別に褒められなくても構わない。
★誰かに認められたいという強い思いもない。
認められないよりも認められたほうが、
そりゃいいけれど、正直どちらでもいい。
★誰かに何かを教えたいという強い思いもない。
昔から人に何かを教える側になることが多かったけれど、
自分の願望としては、それほど強くない。
★誰かに感謝されたいという強い思いもない。
そりゃ感謝されたほうが嬉しいけれど、
感謝されるために何かをしなければという強い思いはない。
★自分を中心としたグループを形成したいという思いもない。
リーダー役になることで、自分に欠けている何かを
埋め合わせたいという気持ちや欲求、衝動も今はない。
※15年くらい前、会社員だった頃、
自分の傷ついた自尊心を満たすために、
チームリーダーとしての立場を利用してしまったことが
私にもあった。(その後、猛烈に反省した)
★「悩んでいる人を助けるのが自分の使命」みたいな
自分勝手な使命(という名の欲求・衝動またはマーケティング)を
人に押し付けたい気持ちもない。
というか、押し付けたくないと思っている。
★「自分こそが第一人者」「自分こそが救世主」みたいなことは、
そんなおこがましいことは……これっぽっちも思っていない。
もしそう思っている人がいるとしたら、
それは「思い上がり」や「思い違い」かもしれないし、
「自分や世界が見えていないだけ」かもしれない。
あるいは、「願望」や「そう言わざるを得ない何か」
(衝動・欲求・幼児的万能感など)が
きっとその人の中にあるのだろう。
★人から注目されたい、目立ちたいという思いもない。
むしろ、静かな自分の世界(自由を含めて)を大事にしたい。
大きくまとめて
①自分を突き動かす衝動的なものはない
※衝動的なもの=
多くの場合、自分の欠けている部分を埋め合わせたり、
傷ついている部分を癒したいという欲求から生じる。
症状や苦しさをほぼ完全に克服できた場合、
この衝動や欲求がなくなっていく場合が多い。
衝動的なものがカウンセラーに強く残っていると、
「自分の欠けている部分の埋め合わせ」や
「傷ついている部分の癒し」といった役割りを、
無意識に、クライエントさんに負わせてしまいがちになる。
(結果、カウンセラーとクライエントさんの関係やセッションが
不安定なものとなる。最悪、カウンセラーのためのセッションとなり、
クライエントさんを傷つけてしまう)
②自分の世界を大事にしたい。引っかき回してほしくない。
他にもいろいろあるが、
とりあえず、今は上記の①②が浮かんできた。
「衝動的なものがなく、自分の世界を大事にしたい」私。
「イヤなものはイヤという」私。
多くのカウンセラーが持つ
「活動を通して自分の何かを埋め合わせたい」
という欲求・衝動が私にはあまりないので、
発信できる衝動的なエネルギーやインパクトは
あまり強くないと、私自身思う。
そんな私が何を支えにカウンセラーとして
活動していくのか?
その答えは~今日現在の私の中にある答えは~こうである。
欲求でもなく、衝動でもなく、使命でもなく、
カウンセラー(心を扱う対人援助職)としての「覚悟」。
お金をいただくプロとしての「覚悟」。
そして、「愛の心」。
「克服法」などの情報については、
インターネット上に無数に転がっている。
情報の価値は、どんどん下がり続けている。
そんな中で、私がこれからどんな風に、
どんなレベルでカウンセラーとして活動していけるのか。
それは、やはり私の中にある「覚悟」と「愛」と、
それに基づく行動にかかっている。
心して進んでいきたい。
※独りよがりな記事を最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!