最近読んだ『条件反射制御法』(リンクは過去記事)に続いて、
『条件反射制御法入門』という本も読んでみました。
著者は、平井愼二先生と長谷川直美先生です。
『条件反射制御法』が専門的に掘り下げて書かれているのに対して、
本書は最低限必要なことのみがシンプルにまとめられている本。
使われている言葉も分りやすい言葉となっていて、
本自体も70ページしかない薄いものとなっています。
『条件反射制御法』と比較すると、かなり読みやすい本です。
(その分、情報量は少な目となっています)
合わせて読むことで、
条件反射制御法に対する理解がより深まりました。
入院施設を持たないカウンセラーとして、
不安障害やストレス障害の方を対象として、
どのようにこの方法のエッセンスを活かしていくかの
ヒントも得ることができました。
「実際に取り組んでいただきやすい形で活用する」
ということを重視しながら、
これから時間をかけて煮詰めていきたいと思います。
ところで、本書の中にこのような記述がありました。
ストレスが加わると、動物的な神経系である第一信号系は活動を始め、生きる方向に動きます。
つまり、生理的報酬を獲得する方向に向かうのです。
このとき、過去に頻回に生理的報酬を獲得した神経活動が反応しやすく、過去の問題行動が再現されるのです。
●平井愼二、長谷川直美著『条件反射制御法入門』
(星和書店/2015/P50)より引用
「ストレスが加わると、神経活動の反応により、
過去の問題行動が再現されやすくなる」
問題行動の内容は、アルコール依存であったり、
ギャンブル依存であったりしますが、
今は離脱することができた過去の問題行動についても、
自分の中には再現されやすい回路があるということを自覚して、
ずっと気をつけていきたいですね。
実は、私にもそういった
過去の問題行動といえるものがありまして……
不安障害でストレスに埋もれて生きていた頃、
パチンコにはまってしまったんですね。
毎日、会社から帰るときに(当時は会社員でした)、
「今日こそは真っ直ぐ家に帰るぞ」と自分に言い聞かせても、
帰り道パチンコ屋の横を通り過ぎることができず、
ほぼ自動的にパチンコ屋に入ってしまっていました。
そして負けて、自己嫌悪の繰り返し。
そんな時期が私にもありました。
※社会不安障害でしたから、
周囲の視線を過度に気にしながら震えながら打っていました。
(それでもパチンコを打っている間は、
現実の辛さを忘れることができたんですね)
その後、試行錯誤しながら、
潜在意識を味方につける方法で自力で依存状態から離脱しましたが、
今でも「自分の中にはパチンコにはまりやすい回路がある」
ということを自覚しています。
これからも、ずっと気をつけていこうと思います。
※私が行った潜在意識を味方にする方法に、
条件反射制御法を組み合わせた形で活用するということも検討中です。
(私の場合は、不安障害やストレス障害が主の方を対象としております)
皆さんの中には、回路がありますか?
あるとしたら、どんな回路ですか?
離脱できた方、お互いこれからも気をつけていきましょう。
※回路というのは、あくまで「やめたいけれどやめられない」
依存症に関する回路のことです。
※生活に何の支障もなく、コントロールされた状態で行っている
健全なストレス対策(ストレス対処)については、問題にはしていません。
(むしろ、レパートリーを増やしてくださいね)
今離脱できずにお悩みの方、
その「自動的にやってしまう」辛さ、お察しします。
お一人で悩まずに、ぜひ信頼できる専門家を見つけて、
早めに克服に向けて取り組んでいただけたらと思います。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!