手が震えて食事ができなかった思い出 ~克服しても私は私

2月に参加した、てんつくマンさんのワークショップで
16~17年振りにある女性と再会しました。

てんつくさんのワークショップに参加 ~2つのサプライズ!
(リンクは過去記事)

 

今は新潟に住んでいる人なので、
まさか愛知県で会うとは思っていなかったのでビックリでした!

相手にとってもビックリだったと思うのですが、
こんなことってあるんですね。

思いがけない偶然の再会に、昔の記憶が蘇ってきました。

 

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あれは、私が30才ぐらいだったとき。

会社を辞めてから始めた仕事がうまくいかなくなって、
精神的に追い込まれていた頃のことです。

 

彼女と一緒に行ったファミリーレストランで、
緊張のあまりに手が震えてしまい、
頼んだ料理をほとんど食べられなかったことがありました。

箸を持てば箸が震え、グラスを持てばグラスが震え、
結局ほとんど何も口にできませんでした。

 

彼女とは、それ以前にも何度も食事をしたことがありましたし、
それまでは震えることなく普通に食事ができていましたので、
彼女に対して緊張していたわけではありません。

周りの世界全てに対して、緊張していたのです。

 

当時の私は、仕事が上手くいかなくなって、
精神的にボロボロでした。

仕事がうまくいって輝いている人と自分を比べて、
勝手に惨めな気分になっていました。

 

「どうして自分はこうなんだろう……」

自分の情けない部分のみが目に付いて、
自分とは違う誰かになりたいと願っていました。

このままの自分ではダメなんだと思い込んで
自分のことを追い込んでいたのです。

 

そのとき、自分のことを一番厳しくジャッジしていたのは自分。

ところが私は、周りにいる誰もが私を厳しくジャッジして、
誰もが私を馬鹿にしていると思い込んでいたのです。

 

まるで、360度、敵だらけ。

 

そうなると、どこにいても気が休まりません。

どこにいても緊張しっぱなしの状態になります。

そんな状態のときに、
彼女とファミリーレストランに行ったわけです。

 

その日、何とか手の震えを止めようともがきましたが、
体の上から下までガチガチに緊張していた私には
どうすることもできませんでした。

手が震えても仕方がない状態だったと
今ならば思えます。

 

ああ、今では懐かしい思い出になっていますね。

そういった不安障害の症状を自ら体験できたことが
むしろ財産になっています。

体験したからこそ分かったことが、すごくたくさんありますので。

 

※どれだけ専門書を読んだり授業を受けたりしたとしても、
体験しなければ掴めない領域は必ずあります。

(一人一人違うということを理解した上で書いています)

 

その後の話に移ります。

ファミリーレストランへ行って手が震えた日から
約8年がかりで自力で社会不安障害を克服しました。

社会不安障害を克服して、
過度の緊張、手の震え、発作、予期不安、回避など
全ての症状から解放されたわけですが……

 

別に、私が違う人間になったということではありません。

昔から繊細な部分があって、
「男気あふれる力強さ」という雰囲気ではなかった私ですが、
今でも本質的には変わっていません。

繊細な部分はやっぱりあります。

 

※「ラグビー部」や「野球部」という雰囲気ではなく、
「卓球部」がピッタリの私です。実際に卓球部でしたし。

※卓球も、それなりにハードなスポーツですよね。

 

今でもときには緊張したり、不安になったりすることもあります。

それでも、以前のように過度の緊張・不安に悩まされることはありません。

 

昔も今も、私は私。

でも、症状は無くなりました。

 

以前と大きく違うのは、
「私は私のままでいい」と心の底から思っていること。

他の誰かになりたいなんて、これっぽっちも思っていないこと。

それが、決定的な違いです。

 

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詳細は、こちらの記事をご参照ください↓

不安障害の方を対象としたグループレッスンを開催します!

 

今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!