障害のない兄弟に寂しい思いをさせない

広瀬宏之先生の本、
『図解 よくわかるアスペルガー症候群』
を読みました。

 

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この本は、発達障害の一つである
アスペルガー症候群について書かれた本です。

アスペルガー症候群の子どもへの関わり方や育て方について、
とても詳しく書かれています。

 

アスペルガー症候群の子どものいる
ご家族の方に読んでいただくと、
すごく参考になる良書だと思います。

例えば、子どもが生まれてから高校卒業までの間の、
どの時期にどんな指導や関わり方をしていけばいいのかまで
詳しく書かれています。

 

私はこの本を読みながら、
「危ないことを危ないとイメージしにくい」などの傾向のある
アスペルガー症候群の子どもに対しては、

「一つ一つ具体的に、絵や写真などを使って工夫しながら、
何度も繰り返して教えていく」

「環境も整えながら、ほめる子育てをしていく」

ということが大事なんだと改めて学び直しました。

 

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『図解 よくわかるアスペルガー症候群』が、
細部まで行き届いている本であることを示している部分が、
他にもありました。

それは、「障害のないきょうだいに寂しい思いをさせない」(P98)
という点も、「家族に求められる対応」の一つとして
記されている点です。

 

障害や病気などのある子どもがいるご家庭では、
どうしても、病気・障害を持たない他の兄弟は、
後回しにされることが多くなると思います。

 

甘えたいときに甘えられなかったり……

話を聞いてほしいときに聞いてもらえなかったり……

助けてほしいときでも、一人でやらなければならなかったり……

まだまだ子どもなのに、大人の対応を求められたり……

 

そういうことの積み重ねで、
感情や欲求の抑圧(表に出さずに、押し込めてしまうこと)を繰り返し、
それが後に不安障害やパーソナリティ障害などの症状に
つながることもあります。

(もちろん、すべてのケースでそうなるという意味ではありません)

 

『図解 よくわかるアスペルガー症候群』には、
以下のようなアドバイスが載っていました。

 

親はそんな子どもの気持ちを理解し、どちらの子どもも大切な存在だということをしっかりと伝えるようにしたいものです。

そして、ときどきは障害のない子どもが主役になれるような場をつくってあげるようにしましょう。

アスペルガー症候群の子どもをどこかで預かってもらい、両親と障害のない子どもだけで出かけることが理想的ですが、それが難しい場合は、母親と2人で出かける機会をもつようにしたいものです。

子どもはいつもほかのきょうだいにとられている母親を独り占めでき、母親もまた毎日の緊張から解放されてリフレッシュできます。

父親の理解と協力はこういうときにも求められます。

●広瀬宏之著『図解 よくわかるアスペルガー症候群』
(ナツメ社/2008/P98-99)より引用

 

「障害のない子どもが主役になれるような場」

こちらのほうも、大事にしてあげたいですね。

 

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今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!