今日は、私の社会不安障害(SAD)と
劣等感にまつわる体験談を。
髪の毛に関する内容が出てきますので、
不快に思われる方は、スルーしてくださいね。
※社会不安障害は、克服済みです(プロフィール参照)
今から15年ぐらい前の話。
それまで髪の毛の量が多く、
すきバサミを使うくらいだった私の髪が、
おでこの方から少しずつ薄くなり始めました。
「うわ~どうしよう」
「皆に笑われてしまう」
「薄くなった姿なんて見られたくない」
「薄くなったことを悟られてはいけない」
それはもう、焦りに焦って、
追い込まれるような気持ちになりまして……。
特に私の場合、当時は社会不安障害の症状悪化の真っ只中でして、
ただでさえ自信を失った状態なのに、そこに髪の問題が追加されることで、
「もう人生が終わった」というくらい悩んでいたわけです。
今から思うと、そのときはまだまだ十分フサフサでしたけどね。
前髪を多めに垂らすことで、
広くなり始めたおでこを隠すことができていました。
でも、当時の私には、
「髪が薄いと馬鹿にされる」という信念が形成されていまして……。
「髪の薄さを丸出しにしながら生きていくなんて、自分には無理」
と本気で思っていたわけです。
薄い頭を丸出しにして、堂々と生きている人を目にする度に、
「どうしてあんなに堂々としていられるのだろう」と
不思議でしょうがなかったです。
私にとっては、そんな人達は「漢」であり、「男の中の男」。
とってもまぶしい存在でした。
(あ、まぶしいというのは生き様のことです)
※ちなみに社会不安障害を克服した今の私も、
まぶしく(頭皮が 笑)生きています。
さて、髪が薄くなり始めたことに本気で悩んだ当時の私は、
救いを求めてある場所に行くことになります。
今でもやっているのかどうかは知りませんが、
当時は発毛・育毛のクリニックで盛んに
「無料育毛体験」ということが行われていました。
これは、無料で毛穴の中まで洗浄し、
育毛液を付けてもらえるというもの。
もちろん、無料体験の後には育毛プログラムへの入会は勧められますが、
それでもいいからという思いで、私も行ってきました。
「これで救われるかもしれない」
希望と不安を胸いっぱいに抱きながら……。
※カウンセリングを受けに行くときの気持ちと近いかもしれない。
(人それぞれではありますが)
知っている人に見つからないように注意を払いながら、
足早にクリニックに飛び込んでいったあの日のことは、
今でも鮮明に覚えています。
女性の施術師さんたちに対して上手く話せなかったり、
震えたりはしていましたが、
頭皮がすっきりして気持ちが良かったです。
一通り施術(洗髪を含めて)が終わってから、
頭皮の写真を撮る段階が待っていました。
「え?写真?」
写真を撮られるのが好きではなかった私は嫌な予感を感じました。
前髪を持ち上げて、薄くなったところがあらわになるように
ピン止めされて、その部分を一眼レフカメラで接写されます。
ピンで止められてから、
「じっとしていてくださいね~」と施術師さんに言われました。
私は緊張のあまりに硬直しながら、
今にも震えそうな頭(首)を何とか押さえ込んでいる状態で、
ひたすらじっと耐えていたわけですが……。
写真を1枚撮るたびに、構図を考えたり、
ピントを合わせたりしている施術師さん。
何かと時間がかかりまして……。
その間、私は10秒近く、じっとしている必要があったのです。
自分の隠しておきたい部分をピンポイントで直視されながら、
震えそうな頭(首)と闘っていた私。
でも、10秒はやっぱり無理でした(泣)
ちょうど施術師さんがシャッターを押すタイミングで、
私がブルブルって頭を震わせると、
「動かないでくださいよ~」
「もう、何で動くんですか!」
と施術師さんに言われました。
「そんなこと言ったってね、
僕も震えたくて震えているわけじゃないんだよ」
私は心の中で泣いていました。
その写真撮影では、10枚近く撮られたように思います。
(記憶が間違っているかもしれません)
撮影のたびに、ピン止めの箇所を変え、
じっと震えと闘う時間が繰り返されました。
そして、毎回震えるたびに、
「もう、いい加減にしてくださいよ~」
と呆れながらも私を軽く責める施術師さん。
私はそのたびに自分の中の情けない部分と直面させられ、
自分を責めながら心で泣きました。
そして、ますます写真が嫌いになりました。
頭皮の写真を撮る時間。
私にとっては、拷問のような時間でした。
※特定のクリニックや無料育毛体験を
非難しているわけではありません。
※「社会不安障害を抱えていた私にとってはこういう体験だった」
ということを書いています。
社会不安障害を克服した今では、自分に対して
「無理も無いよね。嫌だったよね。辛かったよね。恥ずかしかったよね」
と言ってあげることができます。
それに、写真が嫌な場合は、
「悪いけど、写真撮られるのは嫌です。やめてください」
と言うこともできます。
でも、当時の私にはそれができなかった。
でも、精一杯頑張った。
「当時の私、どんまいです」
このような体験談は、山ほどあります。
社会不安障害の当事者としてずっと生きてきましたので……。
もしかしたら私と類似の体験(気持ちの面で)をされて、
共感していただけた方もいるんじゃないかなって思います。
その悲しさ、辛さ、怒り、不安、恐怖……。
色々な感情がありますが、
自分がもっと楽になれるように、緩めて(癒して)いくことは可能です。
どうか、あきらめないでくださいね。
グループレッスンや個人セッション(2015年8月現在Web募集停止中)では、
私が体験してきたことや学んできたことを精一杯出し切って、
サポートさせていただきます。
今日は突然体験談を書きましたが、
どのように感じられましたでしょうか?
長くなりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!