あるがまま

カウンセリング&セラピー S-Breeze
(不安症専門☆愛知・岐阜・三重)

対人恐怖症の本 ~カウンセリング関係の境界線

”『対人恐怖症に本は効果がない』と主張するカウンセラーが
あえて書いた対人恐怖症の本”

という本を読みました。

 


●Amazon

 

この本は、アマゾン限定でのオンデマンド出版という方式で
出版された本です。

※オンデマンド出版=必要な時に必要な部数だけ印刷製本するという方式。

 

出版というものがどんどん身近になってきていますね。

電子書籍という手もありますし、
誰にでも本が出しやすい時代になりつつあると思います。

(その手段によって、ステイタスはマチマチだとは思いますが)

 

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今回、オンデマンド方式で作られた本を
実際に見てみたいという気持ちも半分ありまして、
本書を購入し読んでみました。

初めて見たオンデマンドの本はキレイに製本されていて、
これならば十分だなと思いました。

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さて、本書を読んで感じたことを書きます。

本書からは、著者が精神医学やカウンセリングの理論を
がっつり取り入れてセッションを行っているという感じは
あまり受けませんでした。

 

どちらかといえば、自分の対人恐怖の克服体験をベースとした内容の
カウンセリングを行っている印象を受けました。

※ただし、認知療法&行動療法のエッセンスは
取り入れておられます。

 

いいとか悪いとかの話ではなくて、
私とは進め方や取り組むスタイルが違うなって思いました。

(どちらのスタイルも正解だと思います。多様性があっていいと思います)

 

例えば、本書のスタイルでは……

とことん聴くというよりは、指示的。

共感よりも質問の傾向。

カウンセラーの価値観によって進行。

アドバイスや説明が多くて、クライエントさんが気づくというより、
カウンセラーが答えを教えている。

 

カウンセリングというよりは、
コーチに近い印象を受けました。

 

本書の中でも、特に印象的だったのは、
「クライエントさんが自分で決めて、話を切り出すトレーニング」
(自己主張のトレーニング)の手段として、著者が行っている方法です。

 

その方法とは……

カウンセリングの終了時間が過ぎても、
クライエントさんの方から終了を告げるまでは
延々とセッションを続けるというもの。

(カウンセラーからは止めようとしない)

 

私はこれをやろうとは思いませんが、
初めて目にした新鮮な方法でした。

(考えも付かなかった!こういう部分から学びが生まれますね)

 

セッションの終了に関しましては、
それを告げるのはカウンセラーの役割だと
私ならば考えます。

クライエントさんの中には
「終了時間が来ていることを告げたいけれど、勇気が出ない」
という方だけではなく、
「カウンセラーにお任せしているので、あえて言わない」という方や、
「時間をもっと引っ張りたい」
「延長してくれてラッキー(次回からも、言わないでおこう)」
という方もおられます。

 

なので、あるクライエントさんにとっては有効に働く場合もありますし、
逆効果になる場合もあると思います。

いずれにしても、カウンセラーとクライエントさんとの関係
(カウンセリング関係=それぞれの役割が分かれている)の境界線を
カウンセラー自らが崩す行為とも言えますので、
私ならばやらないですね。

 

自己主張のトレーニングの方法としましては、
「アサーショントレーニング(+行動実験)」など、
他にも方法はあります。

 

……というように、
本書には通常の専門書とは違ったアプローチが
書かれていたりしますので、
それが「自分ならどうするだろう」という思考につながり、
学びにつながりました。

 

上に書いた感想の中には少々辛口になった部分もありますが、
専門家同士の意見の交換みたいなイメージで
読んでくださったらありがたいです。

(専門家同士のセミナーでは、バンバン発言する私です)

 

というわけで……

”『対人恐怖症に本は効果がない』と主張するカウンセラーが
あえて書いた対人恐怖症の本”

自分を振り返りながら読むことのできる、
学びにつながる一冊でした。

 


●Amazon

 

今日も、ありがとうございます!

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