キャロライン・カー氏の本、
『不安な気持ちをしずめる方法』を読みました。
少々辛口になってしまいますが、
読んだ感想を正直に書きますね。
内容的には不安障害全般(症状や対処法など)について
書かれています。
「これを一番伝えたい」という焦点の絞り込みがされていない(※)せいか、
読み終わった後に心に残るものが薄い気がしました。
※悩んでいる人への情報と、
支援者への情報がごっちゃになっています。
それに、パニック発作(過呼吸)が起きたときの対処法として
昔推奨されていた「紙袋を使って呼吸する方法」が紹介されています。
この方法は窒息する危険が伴いますので、
今では推奨されていないことが多く、私もお勧めしていません。
※紙袋を使わない呼吸法(リンクは過去記事)をお勧めしています。
数多く掲載されている不安障害の体験談も、
翻訳の影響もあるのかもしれませんが、
日本人の感性とはどこか違う気がしてしっくりきませんでした。
※辛口な感想ばかりでごめんなさい。
そんな印象を受けた本書ですが、
もちろん参考になるようなこともいくつか書いてありました。
例えば……
闘わずに、起こっていることをそのまま受け入れたとたん、勝利が始まります。
●キャロライン・カー著『不安な気持ちをしずめる方法』
(PHP研究所/2011/P95)より引用
これは、まさしくその通りだと思います。
不安や恐怖といった感情も、
手の震えや心悸亢進(強いドキドキ感)などの身体症状も、
現れるのには理由があります。
その理由を無視して、
「不安になってはいけない」
「怖がる自分はダメだ」
「手が震えてはいけない」
「ドキドキ、消えて!」
……などと、起こっていることを否定や拒絶すればするほど
不安や恐怖や身体症状は強くなっていきます。
逆に、不安や恐怖などの感情や身体症状と闘わずに、
「不安だよね」
「怖いよね」
「震えてもいいよ」
……などと、(そこにあることを)受け入れることで、
不安や恐怖や身体症状は軽減されていきます。
※不安や症状を受け入れる(リンクは過去記事)参照
色々辛口な感想も書きましたが、
「起こっていることを、そのまま受け入れる」
というコアの考え方は、本書と私で共通でした。
今日は、1つの記事に複数のお伝えしたい内容を入れてしまいましたが、
分かりにくくなかったでしょうか?
ピンときた部分があれば、参考にしてください。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!