今日は、最近読んだ
『夫からのモラル・ハラスメント』という本を紹介します。
著者は、まっち~さんという女性の方で、副題が
「愛する人からの精神的イジメ 苦しいのはあなた一人じゃない」
となっています。
※モラル・ハラスメント(モラハラ)とは、
精神的暴力や精神的虐待のことを言います。
著者のまっち~さんは、夫からのモラハラを克服した体験を
自らのブログで公開(現在は更新ストップ)したり、
モラハラで悩んでいる人の
相談にのったりしておられる方です。
本書には、著者がモラハラを繰り返す夫の支配から離脱し、
自分の人生を取り戻していった過程(体験談)が綴られています。
現在進行形でモラハラ被害にあっておられる方に向けての
現状を理解するためのヒントや温かいメッセージ、
著者の体験に基づいた「完全脱出マニュアル」なども
載っています。
本書には、著者の辛さ、寂しさ、悲しさ、葛藤などの
細かい心の動きが描写されていますので、
現在苦しんでおられる方にとっては
「私だけじゃないんだ」と
共感できたり勇気付けられたりする部分も
多いのではないかと思います。
本書の体験談の流れを、
非常に大ざっぱに書きますと
モラハラを受け続けた結婚生活
↓
離婚の決意
↓
別居生活
↓
離婚
……と、なりますが、
著者は離婚を決意した後も、別居した後も、
「このまま離婚してしまってもいいのだろうか」と
何度も何度も心を揺れ動かされています。
その背景にある状況や思いはというと……
★執拗に続く夫からのマインド・コントロール……
(周りを巻き込んでの演技やアピール)
★夫に一方的に決められた
「禁止事項」を破ることへの罪悪感……
★自分を責める気持ち……
★夫のことを気の毒に思う気持ち……
★子どもたちのこと……
★お金のこと……
★夫の支配から離脱して外の世界に出ることへの不安……
そして
★本物の愛情が欲しくてたまらなかったこと……
(母からは受け取ることができなかった)
夫に本物の愛情を求めるのは無理だと分かっていても、
「もしかしたら」と求め続けてしまった……
様々な思いが交錯して心が揺れ動くたびに、
そこに生じたスキに付け込んでくるモラハラ夫。
それを繰り返すたびに、
どんどん事態は長期化していきます。
著者にとっては、とても苦しい期間でしたが、
かかった期間は、自分としっかり向き合うために
必要な期間だったのかもしれません。
今まで自分というものを押しころしながら生きてきた著者が
自分を取り戻し(あるいは育て)、
自分自身で立てるようになっていくために必要な期間でもありました。
『夫からのモラル・ハラスメント』
本書は、モラハラを受けた体験が
トラウマになっている方にとっては
心に響きすぎる部分もあるかもしれませんが、
夫からのモラハラ被害が進行中で
「何をどうすればいいのか分からない」
「自分の気持ちさえ分からない」
といった状態の方には、
寄り添ってくれる心強い一冊だと思います。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!