認知療法・認知行動療法もアセスメントが大事

今日は、認知療法や認知行動療法(CBT)における
アセスメント(下に説明あり)の重要性について書いていきます。

 

認知療法・認知行動療法というと
どうしてもコラム法などの認知再構成法を中心に
技法ばかりが一人歩きしている印象を受けたりするのですが、

援助者側の立場として、技法云々以前の問題として
念入りに行っていきたいのは、
やはり「聴く」ということです。

 

伊藤絵美先生の本、
認知療法・認知行動療法カウンセリング 初級ワークショップ』でも、
「聴くこと(特にアセスメント)」の重要性に触れられています。

 

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認知行動療法のセッションでは、
認知面と行動面からアプローチする前に
しっかりとクライエントさんの話を聴いて(アセスメントをして)
「問題の同定 → 目標の設定」をします。

 

それができてはじめて
様々な技法の中から用いる技法を選択できるわけです。

そして、それぞれのクライエントさんに合わせて
以降のプランを組み立てます。

そのプランは、お一人お一人違う
オーダーメイドとなります。

 

コラム法などの認知再構成法を活用することもあれば
活用しないこともあります。

認知行動療法にクライエントさんを
あてはめるのではなくて、

クライエントさんに合わせて
認知行動療法の技法を組み合わせてパッケージ化する。

この部分を大事にしていきたいと
私は考えています。

 

上で「アセスメント」という言葉を使いましたが
『認知療法・認知行動療法カウンセリング 初級ワークショップ』に
アセスメントの定義が載っていましたので、
それをここで紹介します。

 

アセスメント:クライアント自身について、そしてクライアントが抱える問題、クライアントが置かれている状況などについて、その経過と現状を、できるだけ多層的、全体的にとらえようとする手続きのこと。

●伊藤絵美著『認知療法・認知行動療法カウンセリング 初級ワークショップ』
(星和書店/2005/P59)より引用

 

認知行動療法のアセスメント(私の場合)では、
傾聴や質問(ソクラテス式)をバランスよく織り交ぜながら、
クライエントさんの抱える問題などの全体像を把握していきます。

 

認知行動療法では、カウンセラーとクライエントさんは
協同作業を行う一つのチームとして進めます。

カウンセラーは提案はしますが、
一方的に指示をしたり、勝手に決めたりすることはありません。

あくまで、クライエントさんと話し合いをしながら、
クライエントさんが実行可能な形で進めていきます。

 

私としては、認知行動療法においても
来談者中心療法同様に「聴く」ということを
とことん大事にしていきたいと思っています。

 

最後に、伊藤先生の本
『認知療法・認知行動療法カウンセリング 初級ワークショップ』
の簡単な紹介をします。

 

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伊藤先生は、援助側の立場の人にとって
きめ細かく学べる素晴らしい本を多数出版されています。

(特に、認知行動療法の分野において)

本書は、そんな伊藤先生の専門書群から学ぶ際の
最初の一冊目として適していると思います。

 

タイトルには「初級」とありますが、
内容はとても充実しています。

認知行動療法(CBT)のセッションの進め方の
基本骨格が学べる、お勧めの一冊です。

 

今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!