心理臨床家の個人開業 ~甘くない道

今日は、心理臨床家として30年以上のキャリアをお持ちの
栗原和彦先生の本、
心理臨床家の個人開業』を紹介します。

 

Amazon

 

『心理臨床家の個人開業』は、430ページもある厚い本で
1ページ当たりの文字数も多く、非常に読み応えのある本です。

 

値段も税別¥4,600と、比較的高価ですが、
読んだ後の印象としては、

たとえ3倍の値段が付いていたとしても
「買い」の一冊だと思いました。

 

本書には、個人開業を目指している
心理カウンセラー(臨床家)にとっては
避けて通ることのできない現実の話がびっしりと書かれています。

 

内容を大雑把に並べると……

 

開業の条件、相談室のしつらえ、料金設定、電話の応対、
初回面接~継続面接について(細かい現実的な話)、

個人開業ならではの特徴、個人開業者の背負うもの、
個人開業者を支えるもの、心理臨床の未来など

最初から最後まで、非常に参考になる、
しかもとっても重要な内容ばかりです。

 

この本に出会えて良かったなと、思いました。

 

カウンセラーが個人開業(特に男性が本業として)することは
とても厳しい道であることは、承知の上なのですが、

本書を読むことで、また、身が引き締まる思いがしました。

 

カウンセラーという仕事は、
ただ話を聞くだけの楽な仕事ではありません。

 

自らの心を道具にして、自らの心を揺り動かされながら
(飲み込まれるという意味ではありません(……と願いたい))

全身全霊で、クライエントさんに関わっていく。
(カウンセリングという枠内において)

 

ときには、自らを精神的な危険にさらし

ときには、理不尽な扱いを受け

ときには、怒りのはけ口となり

ときには、ストーキングの対象となり

ときには、「お金を取るのか」と、ののしられる。

 

※他にも色々なことがあります。
このようなこともまた、心理療法に活かしていきます。
(簡単なことではないですが、そう心がけます)
(自分の扱える範囲を超えている場合は、他の専門家にリファーします)

 

経営的にも、カウンセリングルームを維持するだけでも大変であり、
一人前の男性としての収入を得るのはもっと大変です。

 

そして、勉強と実習は、ずっとやり続けていく必要があります。
(もちろんお金と時間をたくさん使ってです)

 

そんな大変な、本当に大変なカウンセラーとしての道ですが……

その大変さにぶち当たりながらも、
一歩一歩進みながら、色々な経験を重ねながら
成長していこうと思っています。

 

さぁ、5年後の私はどうなっているでしょうか?

(頑張れ、自分!)

 

『心理臨床家の個人開業』

私同様、プロの臨床家&経営者(ボランティアではない)として
本気でやっていこうと思っている人には、お勧めの一冊です。

 

私は1回読んで付箋だらけにしましたが、
2回、3回、4回、5回……と何度も読み返しながら

心理臨床家としての自分のかたちを作っていく上での
お友(先生)にしようと思っています。

 

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今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!