今日は、精神科医の香山リカ先生の本、
『小さな悩みを消すレッスン』を紹介します。
「思い込みが、現実とは180°違うこともあり得る」
というテーマについても書いていきます。
(私のプチ体験談も交えながら書いていきます)
『小さな悩みを消すレッスン』は、
カウンセリングの事例が5つ載っている本です。
悩みを持つ女性に向けた「自分でできる解決へのヒント」が
各事例に散りばめられています。
載っている5つの事例は……
①小さな怒りに支配された女性のケース
②不安で仕方がない女性のケース
③「嫌われたくない」で、身動きの取れなくなった女性のケース
④「自分がない」と感じている女性のケース
⑤感情を押し殺してきた女性のケース
……と、なっています。
セッションを進めながら、先生がどう感じ、どう考え、どのような対応をし、
その結果どうなったか(クライエントさんの反応がどうだったのか)が
1つ1つ描かれています。
悩みを持つ女性が対象の本ではありますが、
カウンセラーの勉強用としても優れた本だと感じました。
読みながら何度も「さすがだなぁ」と思いましたし、
本書を通して香山先生の考え方やキャラクターに触れ、
今までよりも先生を身近に感じることができました。
ここで、5つの事例の中から
「②不安で仕方がない女性のケース」を取り上げます。
取り上げた後に、
「思い込みが、現実とは180°違うこともあり得る」
というテーマにつなげていきたいと思います。
まずは、事例の内容を簡単に紹介します。
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「不安で仕方がない27才の女性のケース」
自分のやりたいことを我慢し、個性さえも押し殺し、
両親の期待に沿い続けてきました。
「自分が自由に行動すると、両親を悲しませてしまう」
そういった思いに、ずっと束縛されながら生きてきました。
ところが、香山先生のカウンセリングを受けた後の彼女は、
「自分のやりたいことをやる」ということを実行し始めます。
ジャズボーカルに、パックツアーではないニューヨークへの旅行など。
そうしたら何と。
彼女がずっと「悲しませてしまう」と思い込んでいた両親が、
彼女のやりたいことを積極的に応援してくれました。
「自分が自由に行動することを、両親が喜んでくれた」
今まで彼女を束縛してきた思い込みとは、全く逆の現実がありました。
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……という内容の事例です。
自分がこれまでの体験や周囲からの影響などによって
身につけてきた「思い込み」。
彼女のケースのように、「現実とは180°違う」ということもあり得ます。
流れゆく時間の中で、自分が変わっていくのと同じように、
親(や他の人)の姿勢や考え方も変化しているかもしれません。
そもそも自分が子どもだった頃は、親も今よりずっと若くて、
親自身が成長の過程における悩みの渦中にいたかもしれません。
完璧な人なんてどこにもいませんし、
人は体験や学びを通して変わり続けます。
どのように、どのくらい変わるかにつきましては人それぞれですが……。
私たちが子どもの頃に身につけた「思い込み」が、
今でも本当にその通りなのか?
確認してみる価値は、大いにありますよね。
子どもの頃からの「思い込み」が、今の現実とは全く違っていたというのは、
私自身も何度も実感したことがあります。
例えば、両親との関係も、
今では子どもの頃とは全く違った穏やかなものになっています。
そうなれるまでの過程において、
「思い込みが、今の現実とは180°違う」と気づいたことが
何度もありました。
今では、私が子どもの頃、お互いにピリピリしていたのが嘘のようです。
子どもの頃の私は、「自分は、この家の子どもではない!」と心を閉ざし、
常に反発していました。
そういった時期も、私にとって(両親にとっても)
必要な学びだったのだと思います。
私たちが子どもの頃に身につけた「思い込み」が、
今でも本当にその通りなのか?
「いつものパターン」からちょっとだけ抜け出して、確認してみませんか?
(ここまで読んでくださった、あなたへのメッセージかもしれません)
私も親との関係に限らず、これからも確認していこうと思います。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!