今日は、最近読んだ小羽俊士先生の本、
『困った性格の人とのつき合いかた パーソナリティ障害を理解して自分を守る』
の紹介をします。
先ずは、本のタイトルについて。
私はある人の側面だけを見て「困った性格の人」と言い切ってしまうのは
あまり好きではありません。
なので、この本のタイトルもどうかと思ったのですが、
内容的に、とてもためになりそうだったので読むことにしました。
この本には、
「境界性パーソナリティ」「自己愛性パーソナリティ」「ヒステリー性格」
について、それぞれの特性や病因論、
関わり方のヒントなどが載せられています。
我々一人一人が持つ境界線内への踏み込みや、激しい行動化などによって
感情的に振り回される状態に陥りかねない相手に対して、
カウンセラーとしてどのように関わっていくかのヒントを得るために
本書を読みました。
読んだ後の、今の私の思うところを書きます。
(本の内容ではなく、私の心の内側を)
カウンセラーとしては、当然相手に寄り添いながら支援していく形となりますが、
相手の仕掛けてくる、感情・価値感の押し付けや
過度の要求、攻撃、揺さぶりなどから自分を守るということも
必要になってくると思います。
(それが相手を守ることにもつながります)
そのためには、できること/できないことの境界線をしっかり設けて
(つまりカウンセリング関係という枠を設けて)
相手にもそれを認識しておいてもらう。
もちろん境界線を認識してもらい、それを主張することが
相手の更なる行動化を引き起こす呼び水になる可能性もあるとは思いますが、
カウンセラーとしては、できる範囲のことをする以外ない。
カウンセリング関係という枠の中で、相手の話をよく聴き、
相手の傷ついた部分を受け止めて共感していく。
そして、相手の言動に対して、
自分の心がどのように動いたかについても常に注意していく。
そんな感じでしょうか。
このテーマは、私にとって簡単ではない大きなテーマなので、
本書を何度も読み返すと同時に他の専門書も多数読みつつ、
先輩カウンセラーの方々に相談もしながら
自分としてのスタイルを確立していこうと思っています。
本の内容的には、一般の方にも専門家にもためになる、
読みやすいけれど深い本です。
会社での上司や同僚との人間関係にお悩みの方にも
お勧めの一冊です。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!