あるがまま

カウンセリング&セラピー S-Breeze
(不安症専門☆愛知・岐阜・三重)

『インタラクティヴ・フォーカシング・セラピー』の感想など

私がよく活用している技法の一つに、フォーカシングがあります。

(とっても優しく心に響く技法です)

 

今日は、そのフォーカシングの発展形である
インタラクティヴ・フォーカシングについて解説された本、
インタラクティヴ・フォーカシング・セラピー』を紹介します。

著者は、ジャネット・クラインさんです。

 

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インタラクティヴ・フォーカシングとは、
行なう2人(または3人)の間での、心の深い部分での相互作用
(インタラクション)を 大切にしたフォーカシングです。

具体的に、基本形の枠組みが書かれている部分を、本より引用します。

 

インタラクティヴ・フォーカシングの枠組み

(1)話し手が話をする

(2)聴き手が伝え返しながら、心を癒すような聴き方をする

(3)話し手が伝え返された言葉を聴き、自分のからだの中で共鳴させる。必要に応じて聴き手に対して教え手になってフィードバックを返す(「フォーカサー・アズ・ティーチャー」)

(4)二重の共感の時(ダブル・エンパシック・モーメント)

(5)インタラクティヴな応答(インタラクションの役割交代):聴き手が話し手となって話をし、それまでの話し手が聴き手となる

(6)第2回目の二重の共感の時

(7)必要に応じて(1)から(6)を繰り返し、完了感が得られるまで続ける

(8)関係の確認(リレーションシップ・チェック):お互いに対する思いと自分自身に対しての思いを見つめなおし、表現し合う

●J.クライン著、諸富祥彦監訳、前田満寿美訳
『インタラクティヴ・フォーカシング・セラピー』
(誠信書房/2005/P19)より引用

 

(5)の「聴き手が話し手となって話をし、それまでの話し手が聴き手となる」
という部分が、とくに面白いと思いました。

これはあくまで基本形で、実際にカウンセリングを行うときは
(5)の部分を省いた「シングルウイング法」が中心になると思います。

 

それにしても、フォーカシングの発展形が書かれているだけあって、
本書の内容は、とても深いです。

読みながら新しい発見がたくさんありました。

大きな可能性も感じました。

 

本書には、セッションの事例(解説付き)が多数掲載されています。

描写が細かいので、クライエントの心の動きさえ感じることができました。

そのセッションにおけるやり取りの中で、2人に起こったことを
深く理解するには、何度も読み返す必要があると思いますが、
その価値は、十分にある本です。

 

この本で学んだことは、自分のセッションで、実際に活かしてゆきます。

 

「体の感じ」(フェルトセンス/ボディーセンス)に触れながら、
聴いたり、伝え返したり、逆にフィードバックをもらったり、
深い共感を共に味わったりする「インタラクティヴ・フォーカシング」。

私にとっては、とてもしっくりくる技法です。

そして、クライエントさんにとっても、とても優しいアプローチ。

「傾聴」と組み合わせることにより、
「聴く」を、より深いものにしていきたいと思っています。

 

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今日も、ありがとうございます!

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