清水栄司先生の本、
『自分で治す「社交不安症」』を読みました。
今日は、この本の簡単な紹介と、
曝露療法(行動実験)をするときの、
1つのアイデアについて書いていきます。
※曝露療法:苦手場面にあえて挑み、
身を置くことで、自分を慣らしていく方法。
※行動実験:予想通りの最悪な結果になるかどうか、
実際に行動を起こし確かめること。
『自分で治す「社交不安症」』は、
認知行動療法に取り組みながら、
自分で社会不安症(SAD)を治していこうという狙いの本です。
認知行動療法について、専門的に深く掘り下げて
書かれているというよりは……
現在SADでお悩みの方が、実際に自分で取り組めるように、
ポイントを絞って、優しく分かりやすく書かれています。
ですので、認知行動療法の本をはじめて読まれる方にも
オススメです。
※安全行動(不安なことから自分を守るためにとる、
安全を最優先する行動)や行動実験など、
行動面(曝露療法関連)の内容が充実しています。
逆に、認知行動療法の本を、
既に何冊も読んでおられる方にとっては、
「他の本とフォーマット(記入形式)が違う」
などと感じられるかもしれません。
本書は実際に取り組まれて、はじめて真価が発揮される
ワークブック形式の本ですので、
取り組みやすさを重視された結果なのだと思います。
(項目を1つずつ進んでいける形になっています)
さて、『自分で治す「社交不安症」』に、
行動実験時に使える1つのアイデアが載っていました。
顔が赤くなるのが恥ずかしい人は、あえて頬をチークで赤く塗るか、赤いシールを貼って買い物に行ってみましょう。
これは英国のクラーク教授の認知行動療法の行動実験でも同様のことを行っているんですよ
●清水栄司著『自分で治す「社交不安症」』(法研/2014/P118)より引用
顔に赤いシールを貼るのいいですね。
小さくて丸いシールなど、
100円ショップにありそうですね。
実は、行動実験のプログラムの一環として、
顔にシールを貼るということを
ちょうど考えていたところでした。
アマゾンで、タトゥシールを探してみたり……
でも、普通の紙で出来たシールが、
パッと貼ってパッとはがせるという点で、
一番使いやすそうですね。
明日早速、シールを入手してみようと思います。
(まずは1つ購入して、顔に付くかどうか試してみます)
赤いシールの使い道ですが……
会食のレッスン(曝露を兼ねる)で貼ってもいいですし、
道を歩くときに貼ってもいいですね。
もちろん、サポート役の私も顔にシールを貼りますよ。
最初は一緒に貼って、一人ではない安心感を
感じていただきながら(むしろ楽しんでいただきながら)、
「やってみたら大丈夫だった」体験を
積んでいただきたいと思います。
貴重な「成功体験」(自分の枠を超える!)に、
きっとなりますね!
今回は、顔に赤いシールを貼る方法を紹介しましたが、
他にもいろいろ方法はあります。
例えば、私が自分の社会不安障害の克服に取り組んでいたときは、
「ファミレスで、イスに座りながら脱力する」
ということをよくやっていました。
人が見ようが、近くを通り過ぎようが、
ただひたすら脱力しながらボーっとし続ける。
顔を上げながら、無表情でボーっとし続ける。
やる前は、皆に笑われたり馬鹿にされたりするんじゃないかと
思っていましたが……
実際には、そんなことは起こりませんでした。
おそらく、「こんな人もいるよね」とか、
「疲れているんだろう」とか思われていたくらいだと思います。
まぁ、よくある光景の1つにしか過ぎなくて、
自分が気にしているほど周りは私のことを気にしていなかったですね。
「ああ、これで大丈夫なんだ!」というのが、新鮮な驚きでした。
今回ご紹介した行動実験などのワークも、
ご要望や必要性に応じて、ご提案させていただきますね。
よろしければ、
一緒に「自分の枠」を大きく広げていきましょう。
少しずつ。少しずつ。あなたのペースで。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!