ユング心理学からみた子どもの深層 ~良い子役と悪い子役

今日も前回の記事に引き続き、秋山さと子先生の本
ユング心理学からみた子どもの深層
の内容をとり上げながら書いていきます。

 


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この本の中には、前回引用したY子ちゃんの話以外にも、
自分自身を振り返るきっかけとなる記述がたくさん書いてありました。

例えば、この箇所もそうです。

 

兄弟二人が善玉と悪玉に分れて、一人が悪い子になると、もう一人が良い子の役を演じる例はよくあります。
どんな子どもでも、お母さんの手伝いをして褒められたり、しかられるのはわかっていても、いたずらをしてみたいのですが、良い子はいたずら心を抑圧し、悪い子は褒められたい気持ちを素直にだせません。
そして、お互いに相手の中に、自分が無意識の世界に抑圧してしまった影のような存在を見出して安心しているのです。

●秋山さと子著『ユング心理学からみた子どもの深層』
(海鳴社/1978(2012)/P123)より引用

 

私はこの部分を読んで、自分自身の子供の頃を振り返ってみました。

 

私には、4歳下の妹がいます。

子供の頃は、私が両親とぶつかることが多かったのに対し、
妹は普通に両親と仲良く過ごしていました。

なので、私が悪い子役で、妹が良い子役だったのだと思います。

とはいえ、私が思う存分イタズラをしていたのかというと、
そうではなくて、様々な欲求に対して我慢したり、
自分の感情を押し殺したりすることが多かったように思います。

自分の中に何か怖いもの(怒り)が抑圧されている感じを、
いつも抱いていました。

 

当時は、どのようにすれば、妹のように両親とうまくやっていけるのかが
分かりませんでした。

※実際には私にも、時々うまくやれていることがありましたが、
子供の頃は、うまくやれていないという思いが強かったです。

何度か妹に「何でそんなに仲良くやっていけるの?」
と聞いたことがありますが、当時の私には、それを聞いたところで、
自分の行動に活かすことはできませんでした。

 

それでも、妹が両親とうまくやっている姿を見ながら、
どこか安心していた部分もあったと思います。

妹と自分が仲良くしていたというところに、救いがあったのかもしれません。

 

小学校低学年だった頃、
私が風邪をひいて学校を休んだときに、母が医者に連れて行ってくれて、
私が点滴を受けている間中、本を読んでくれたことを覚えています。

そのとき私はとても嬉しくて、
今でも当時の様子やそのとき見ていた室内の風景などを
思い出すことができます。

 

ああ。こうして振り返ってみると、私は本当に悪い子だったというよりも
やっぱり良い子になりそこねた悪い子役だったのだと思います。

(本当に悪い子なんて、いないと思います)

本当は、ただ分かって欲しかった。

そして、上記引用文の悪い子同様に、
気持ちを素直に出せなかったのだと思います。

※今は両親との関係は良好です。(私が助けてもらってばかりですが 汗)

 

今年のお正月に帰省した時に、妹から私に関して

「小学生の時の印象が最も強い」と言われました。

そのとき私は、「どんな印象?」と一瞬聞こうかと思いましたが
やっぱり聞くのをやめました。

妹の口から、子供の頃の攻撃的だった自分の話が
飛び出してくるのを聞きたくなかったからです。

私の中に、当時の自分と向き合いたくない気持ちが
まだ残っているのかもしれません。

心の専門家としてやっていく以上、
ここはしっかり取り組むべきポイントですね。

次回妹に会うときは、じっくり話を聴いてみよう、いや聴くべきだと、
今思いました。

 

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今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!