心の病いの治療ポイント

今日は、精神科医の平井孝男先生が書かれたロングセラー、
心の病いの治療ポイント』の紹介と、
読んだ感想などを書いていきます。

 

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『心の病いの治療ポイント』は、二部構成となっています。

第一部【基礎篇】では、
「心の病気について」、「治療の基本について」など
治療のベースとなる考え方や取り組み方などが解説されています。

第二部【治療の実際】では、
不安神経症(不安障害)、心気症、ヒステリー、
強迫神経症(強迫性障害)、うつ病、統合失調症の
治療事例が、詳しい解説と共に載せられています。

 

「聴く」ことをベースに質問を多用されていることや、
森田療法のエッセンスが所々で活用されていること、
行動療法、決断療法、薬物療法をうまく組み合わせて
治療に取り組まれていることなどが印象的でした。

※薬物療法の内容は、1989年初刷当時のものと思われますので
薬そのものについては他の専門書での学習も合わせて行うことを
お勧めします。

 

また、強迫性障害の治療に
患者さんの見た夢(78コも!)を活用されている点が
私にとっては新鮮でした。

病識のない統合失調症の患者さんとのやりとりも
よくあるケースだと思うので、とても参考になりました。

 

症例や治療例は、そこから学べるものが多いので
どんどん吸収していきたいと思っています。

(そういう方にお勧めの本です)

 

ただし、クライエントさんは一人一人違いますし、
著者の平井先生と私も違う人間で、
精神科医とカウンセラーという立場の違いもあります。
(キャリアを含めて)

だから、出来上がるセッションも当然違います。

 

そこで、本書はマニュアルとして使うというよりは

・治療中に、著者の心がどう動いたか?
・なぜそう判断されたのか?
・どんな意図で、そのように発言・行動されたのか?

……など、書いてある内容から
より深く読み取ることを心がけて読みました。

それらを私自身のセッションに活かしていこうと思います。

 

平井孝男先生の「治療ポイント」シリーズは
他に下記の4種あります。

「境界例の治療ポイント」
「うつ病の治療ポイント」
「カウンセリングの治療ポイント」
「難事例と絶望感の治療ポイント」

どの本も読みやすくて深い良書ばかりなので
また紹介していきたいと思います。

 

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今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!