父から小馬鹿にされた体験 ~エゴグラム的振り返り

子どもの頃、小さな失敗をする度に、
「そんなこともできないのか。ああ、情けない…」
と、父からよく小馬鹿にされていました。

今日は、そのときの父の発言について、
エゴグラム(比較的取り組みやすい心理テスト)的な観点から
書いていきますね。

 

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エゴグラムでは、
現在の自分の自我状態(思考と行動のパターン)を、
以下の5つに分けて抽出します。

 

・CP(Critical Parent):
批判的な親の自我状態(厳しい父親のような部分)

・NP(Nurturing Parent):
養護的な親の自我状態(優しい母親のような部分)

・A(Adult):
大人の自我状態(合理的な大人のような部分)

・FC(Free Child):
自由奔放な子どもの自我状態(元気な子供のような部分)

・AC(Adapted Child):
順応した子どもの自我状態(親の言うことをきく子どもの部分)

 

父が昔、子どもの私に向かって言っていた
「そんなこともできないのか。ああ、情けない…」
という発言は、上記の中の「CP」から出た言葉です。

今では丸くなった父ですが、私が子どもの頃は、
「~でなければならない」という考えが強く、
批判的な面も強かったです。

 

父の思い描く通りにできなかった私に対しては、
容赦なく「そんなこともできないのか。ああ、情けない…」
という言葉をぶつけてきました。

 

その言葉をぶつけられた私は……

上手くできなくて自分自身が悔しい思いをしているところに、
更に小馬鹿にされたわけですから、
本当に悔しくて、悲しくて……

 

ぐるぐる思い悩んだあげくに、
「なんて自分はダメな奴なんだ」という思考に
取り付かれてしまいました。

そして、「分かってくれない、聞いてもくれない」父との交流を、
避けるようになっていきました。

※大人になった今では、お互い丸くなって、普通に交流しています。

 

でも、今ではこう思えます。

当時、私を苦しめていた、父の中の「CP」の部分。

その部分に苦しめられていたのは、
父自身も同じだったのではないかと。

 

父自身の「CP」が求める「~でなければならない」。

その思考にがんじがらめになっていたのは、父も同じ。

父の中の「AC」の部分がそれに応えようと、
必死で頑張り続けていたのでしょう。

 

一つの傾向として、「CP」(厳しくて批判的)と
「AC」(迎合的で過剰な適応)がともに高い状態だと、
両者が心の中で葛藤する場合があります。

強い批判を持ちながら、自己主張することもできない。

当時の父は、会社等でも、
きっと辛い思いをしていたのではないかなと思います。

 

そうした、「CP」「AC」が
ともに高いというところからくる苦しさや、
そこからくる思考パターン、行動パターン、
そして、父自身が心に抱えていた劣等感などが、
息子である私に対して

「そんなこともできないのか。ああ、情けない…」
と言わせたのでしょう。

 

本来ならば、子どもに上手くできないことが
あるのは当たり前で、
勇気付けたり、教えたりしながら、
上手くできるように練習させてくれると
ありがたかったのですが……

※この文を書いているのは、
大人になった今の私の中にある「A」の部分です。

 

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ほんのさわりだけを簡潔に書きましたが、
上記のように、自分自身や他者のことを理解するのに、
エゴグラムは役に立つツールです。

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今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!