『新訂 方法としての面接 臨床家のために』感想

今日は、最近読んだ土居健郎先生の本
新訂 方法としての面接 臨床家のために』について
感想などを書いていきます。

 

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この本は150ページしかないコンパクトな本ですが、
名著として知られています。

1977年に第1版が出版されて以来、改訂をされながら
36年近くに渡り売れ続けている本です。

 

私はカウンセリングの勉強を始めた約2年前にこの本と出会い、
自分に必要な本だと判断し、即購入しました。

そしてすぐに読み始めたのですが、
当時の私にはとても読みきれませんでした。

上辺の文字だけを追いかけても、
行間・文字間にある大事なものを拾える気が全くしなかったのです。

そして私は読むのを一旦諦めて、本棚に片付けてしまいました。

 

それからというものの、本棚に並んでいる本書を見る度に
「若造よ、いつでもかかってきなさい」
と言われているような気がしました。

そしてその度に「いえ、まだ無理です」と弱気に応えていましたが、
最近「今なら読めるかな?」と突然試してみたくなり、
2年ぶりに読んでみたのです。

 

読み始めると、
はじめはやっぱり本書の世界に入り込むのに苦労しましたが、
そのうち段々文章に馴染むことができました。

私は、行間・文字間にあるものを、
自分なりに拾っていこうという構えで
じっくり読み進めました。

すると、私にとっての新しい発見がたくさん、ある!ある!

この本が名著だと言われている理由が、
自分なりに分かった気がしました。

 

それにしても深い本です。

例えばこの箇所。

 

例えば、もし相手のことをわかったつもりになっても一向に問題の解決に役立たない時は、相手自身もわかったつもりでいて、しかも本当はわかっていないのだと考えられよう。
あるいは相手と心を通わせたくともそれが出来ずに無力感に襲われる時は、相手自身同じような無力感に悩んでいるのだと考えればよい。
以下、空恐ろしくなる場合、手を引きたくなる場合、腹が立つ場合、すべて同じである。

●土居健郎著『新訂 方法としての面接 臨床家のために』
(医学書院/新版1992/P102)より引用

 

ああ、そうか。そういうことか。
(私が木の声を聴くときに似ています)

相手の気持ちをそのままキャッチするためには、
自分の価値観などの準拠枠にとらわれていないことが
前提だと思いますが、

これからは、自分の心の動きにもこれまで以上に注意しながら
面接(カウンセリング)を進めていこうと思います。

 

『新訂 方法としての面接 臨床家のために』

諦めずに読んでみてよかった、本当にためになった一冊です。

何度も読み返しながら、自分に浸透させていこうと思います。

 

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今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!