それぞれのカラーで輝くための自問自答

「この心理療法(自分のやっている)は素晴らしいけれど、
あの心理療法(他の人がやっている)は役に立たない(怪しい)」

そう主張する記事を目にすることがありますが……

 

その記事をじっくり読んでみると、
書いた人の思い込みや決めつけ、勘違い、都合、あるいは理解不足などが
影響しているのではないかと感じる場合があります。

※納得させられる場合もあります。

 

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「自分のやっていることは正しいけれど、
他の人のやっていることは適切ではない」

今の私には、そのような考え方はあまりフィットしないし、
むやみにそういう方向には走りたくありません。

 

そもそも、どんな心理療法にも長所・短所が必ずあります。

それを理解した上で、
上手く工夫しながら活用していくことが大事だと考えています。

 

それに、それぞれの心理療法は全く別個のものではなくて、
どこかでやっぱり繋がっています。

※「あの方法はダメ」と言いながら、
気づかずにその方法を使っている場合もあります。

 

なので私としましては、自分の使っていない方法でも
「あの方法はダメ」と決めつけてしまわずに、
いい部分を見つけたら積極的に参考にして取り入れていきたい。

そう考えています。

 

そしてクライエントさんに対しても同様に……

「あなたのやっていることにはあまり効果がないから、
それはやめたほうがいいですよ。こうしてください」

と言うよりも、

取り組んでこられたことをしっかり支持した上で、
その方法を活かしながら発展させていける方法を一緒に考えていきたい。

そう考えています。

 

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と、ここまで今の私の考え方について書きましたが、

実は……

 

「自分のやっていることは正しいけれど、
他の人のやっていることは適切ではない」

この考え方は、私にとって他人事ではありません。

社会不安障害で悩んでいた頃(プロフィール参照)には、
よくこの思考に陥ってイライラしていました。

 

当時は今より自信がなくて、安定感に欠けていたと思います。

その不安定な部分や劣等感を、何かで補いたかったんですね。

「自分のほうが有能だ」と思いたがる部分が強くありました。

 

「自分のやっていることは正しいけれど、
他の人のやっていることは適切ではない」

今でもチラッとこういう思考が浮かぶ瞬間が、実はありますが……

そのときは、このように自問自答しています。

 

★私はそれを言う(そう考える)ことによって、
どんな欲求を満たそうとしているのだろうか?

★私はそれを言うことによって、
何を補おうとしているのだろうか?

 

★私はそれを言うことによって、
どんな結果を欲しがっているのだろうか?

★その欲しい結果は、他人の権利(自由)や境界線を
侵害するものではないだろうか?

 

★言おうとしていることに関連する怒りや不安、恐怖などが、
自分の中に蓄積(抑圧)されていないだろうか?

 

そして、自問自答することによって出てきた言葉や感情を、
じっくり味わいながら(感じながら)受け入れます。

「うんうん、そう思っていたんだね」

 

それを繰り返すことによって、
「大きなお世話な一言」を言わなくてもいい自分に近づけた気がします。

もはや自動的に行われる習慣になっていますので、
これからも続けていこうと思います。

 

最後に……

考え方は、人それぞれ。

それでいい。だからいい。

多様性の世界の中で、自分の考えを押し付けず、押し付けられず。

それぞれのカラーで輝ければいいんじゃないかなと私は思います。

(工夫や努力は積み重ねていきます)

 

今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!