前回の記事「エンプティチェアでの気づき」で、
エンプティチェアを用いたセッションでの
印象に残る出来事について書きました。
今日はその流れで、百武正嗣先生の本
『エンプティチェア・テクニック入門』
の紹介をします。
エンプティチェアの活用法の1つである
「自分の症状と対話する」
というテーマについても書いていきます。
書籍『エンプティチェア・テクニック入門』は、
ゲシュタルト療法の1つの技法である
エンプティチェアに特化した専門書です。
エンプティチェアの考え方や特徴、活用法、進め方、事例などが
掲載されています。
エンプティチェアのみに、ここまで深く焦点を当てた本は
他に読んだことがありません。
3年程前に購入して以来、
本書は私にとって貴重な参考書となっています。
最近読み返してみて、エンプティチェアの
面白さと応用範囲の広さを再確認しました。
例えば、「症状と対話する」という活用法。
片方のイスに自分が座り、
対面のイスに自分の症状を置きます。
そして、その症状に話しかけたり、声を聴いたり、
座るイスを移動して自分が症状になってみたりします。
「症状を自分から切り離して、対面のイスに置く」
「座るイスを移動して、自分が症状になってみる」
※症状がどんなメッセージを持っているのかを感じてみる。
面白いですね。
私はフォーカシングという手法で
自分の身体の中に置いたままの身体感覚
(ドキドキ、モヤモヤなど)を感じたり、
話しかけたり、声を聴いたり、寄り添ったり
といったことはよくやっていますが、
症状をイスに置く手法も活用できそうですね。
※不安障害の場合は、不安や怖さ、恥ずかしさ、
パニック発作、手の震えなどを
イスの上に置いてもいいですね。
(ただし、感じたり声を聴いたりすることで
苦しくなる場合は無理せずに)
身体感覚の変化や新しい気づきが得られるだけでなく、
症状を切り離して外在化することで、
症状との距離感や付き合い方を見直すことも
できると思います。
私も早速、対面のイスに自分の身体感覚を置いて
対話してみました。
すると、確かに身体感覚の変化が感じられると同時に、
いくつかの気づきも得られました。
(気づきの中には、今後の付き合い方のヒントもありました)
「エンプティチェアで症状と対話する」
自分の身体感覚と向き合うことに慣れている方には
取り組みやすい方法だと思います。
私もセッションなどで、活用していきます。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!