あるがまま

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(不安症専門☆愛知・岐阜・三重)

生きる力 森田正馬の15の提言 ~なりきる

今日は、『生きる力 森田正馬の15の提言
という本を紹介します。

読んだ感想に加えて、私のSAD克服の体験談なども
書いていこうと思います。

 

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『生きる力 森田正馬の15の提言』は、
日本発の心理療法である森田療法の創始者、

森田正馬先生の教えから15の提言を選び出し、
その一つ一つに詳しい解説が載せられている本です。

著者は、精神科医の帚木蓬生(ははきぎ・ほうせい)先生です。

 

読みやすい構成の中に、
不安や恥ずかしさとどのように付き合っていけばいいのか
のヒントが詰め込まれています。

 

森田療法といえば、神経症(今日で言う不安障害や強迫性障害など)
の治療によく用いられてきた&用いられている療法です。

その考え方は、私が過去に社会不安障害を克服するにあたり、
心がけていたことと共通点が多いです。

 

例えば、この部分。

 

舞台は恐い、足もふるえる、声もひきつる、それはそれでいいのです。

恐くて、ふるえて、ひきつったままで舞台袖に立つより仕方ないのです。

これが「なりきる」です。

なりきってしまうと、現在の自分以上、自分以下でもないので、気が楽になります。

そのままの自分で、どこが悪いのか、という気持ちになって、ステージに進み、歌えるのです。

●帚木蓬生著『生きる力 森田正馬の15の提言』
(朝日新聞出版/2013/P113)より引用

 

社会不安障害を克服するにあたり、
苦手な場面に段階的に挑んでいく
行動療法のエクスポージャー(曝露)的なことを行っていました。

「的な」と書いたのは、当時、心理療法の知識などなく
自己流で行っていたからです。

 

苦手な場面に身を置いたときの私は、
人の視線にビクビク震えながら、
心の中でこう繰り返していました。

 

「これ(震えているし硬直している)が僕です。どうぞ見てください」

「逃げも隠れもしません。これが僕です。どうぞ見てください」

 

もちろん、初めからそんなに強気になれるはずなんてなかったです。

それでも、呪文のように繰り返していました。

そうしながら、苦手な場面に挑み続けました。

 

「震えてもいいよ」と、震えることを自分に許すことも、
心がけていました。

上手くできなかったときでも自分を責めずに、
挑戦したことを褒めました。

 

呪文のように繰り返していると、
苦手な場面を乗り越えた経験と合わさって、

少しずつですが、「これが僕です。どうぞ見てください」が
自分のものになってきました。

 

そして、しっかり定着する頃には、
震えなどの症状もほとんど消えていきました。

自信も付いてきました。

 

「震えながらでも(あるがままで)、やることをやる」

という考え方は、森田療法と共通しています。

 

私の場合は、それに加えて
「自分の中にある感情や感じ(フェルトセンス)を、しっかり感じる」
ということも行っていました。

これは、フォーカシングの得意な分野です。

 

フォーカシングの内容までを書くと、話が長くなるので、
ここで止めます。

 

『生きる力 森田正馬の15の提言』は、
社会不安障害や対人恐怖症でお悩みの方にお勧めしたい良書です。

(もちろん、お悩みでない方にも)

森田療法は、厳しさもある療法なので、
いきなり全てを実践するのはできなかったとしても、
考え方として参考になる点が多いと思います。

 

最後に。

今日書いた私のSAD克服体験談は、あくまでひとつの事例に過ぎません。

(ヒントになればと思い、書きました)

私が実際にセッションを行う際は、しっかり聴かせていただいた上で、
お一人お一人に合わせた形をご提案させていただこうと思っています。

 

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今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!

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