いずれ、自分が持つことになる
カウンセリング・ルームのイメージを、時々心に描きます。
壁の色やカーテンの色、
窓の大きさや、そこから見える外の世界、
テーブルや椅子の配置、
緑の植物や部屋の中の澄んだ空気感……。
想像力豊かに思い描いています。
最近読んだ、池見陽先生の本
『僕のフォーカシング=カウンセリング』の中に、
私のルームのイメージを
さらに膨らませてくれる記述がありました。
「僕がどこにいると、落ち着きますか?」
「ああ、そこでいいです」
「あの、念のため、一度、席をかわってもらえますか?」
そうお願いして、マミさんと僕は席をかわった。つまり、僕がマミさんの椅子に座って、マミさんが僕の椅子に座ってみた。
「ああ、もとの席の方がいいです」
マミさんがはっきり表明した。僕たちは元の席にもどった。
●池見陽著『僕のフォーカシング=カウンセリング』
(創元社/2010/P74-75)より引用
私のイメージの中では、
「ここが私の席で、クライエントさんの席はここ」
というように座り位置を決めていたのだけれど
どちらの席の方が落ち着くのか、
クライエントさんに試してもらい、選んでもらう。
こちらのスタイルの方が、
よりクライエントさんに寄り添っていますよね。
ぜひ取り入れたいと思いました。
(ルームとしては、座り位置をいくつものパターンから選べるような形にします)
クライエントさんが
より落ち着くことのできる座り位置を探すということは、
クライエントさんが
どれだけ自分の気持ちに心地よく集中できるか
ということに関わってきます。
それに、その座り位置を探す作業自体が、
クライエントさんが、自分のフェルトセンスを
確かめることにもつながります。
※フェルトセンス:フォーカシングのプロセスの中で気付く、
体の内部に生じる「ある特別な感じ・感覚」のことをいいます。
(例)胸の辺りに、もやもやした感じがある……など。
それは、カウンセラーの側からすると、
クライエントさんのことをより深く「視る」ということにつながります。
メリットは、いくつも挙げられますね。
あとは、クライエントさんの負担にならないように、
いかにさりげなく、かつ、効果的に行うかという点が
学びのポイントなのだと思いました。
ここから、池見陽先生の本、
『僕のフォーカシング=カウンセリング』の紹介をします。
私がこの本を読んで嬉しかったのは、
池見先生ご自身が行われた3つのフォーカシング・セッションが、
振り返り付きで収録されている点です。
池見先生は、フォーカシング界の実力者なので、
これは本当に勉強になりました。
読みながら、「池見先生は、こうやって進めるんだ!」
と、新たな学びにワクワクしました。
楽しく読み進めながら、
フォーカシングの理解を深めることのできる本書。
私にとって宝物の一冊となりました。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!