『あがり症はなぜ治せるようになったのか』感想など

今日は、木村昌幹先生の本、
精神科医が書いた あがり症はなぜ治せるようになったのか
を紹介します。

 

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タイトルは、あがり症をクローズアップしたものとなっていますが
内容的には、社会不安障害(SAD)全体について、採り上げられています。

(SADの各症状、症例、発症のメカニズム、治療法、生活面での工夫など)

 

まず本より、木村先生からのメッセージ的な文章を引用します。

 

改善へのスタートは、「これは治る病気なんだ」と認識するところからです。

性格なら治療しても、やがて薬が切れればもとに戻ってしまうはずですが、SADは治って薬を卒業して、それまでとは違った明るい人生を歩めるようになります。

そのことに気づいてほしいと思います。

●木村昌幹著『精神科医が書いた あがり症はなぜ治せるようになったのか』
(現代書林/2009/P69)より引用

 

SAD患者のうち、ほとんどの方は、
「自分がSADという病気なんだ」という認識を持っていません。

(アメリカのある調査によると、SAD患者のうち、
SADを認識して受診した方は、わずか3%に過ぎなかったそうです)

私自身がそうでしたが、SADの症状を
「自分の性格の問題なんだ」と捉えている方が多いです。

 

私の場合、試行錯誤の末、
たまたま運良く、理にかなった療法にたどり着くことができ、
自力でSADを克服することができましたが、

基本的には、極度の緊張やふるえなどの症状に対して
「これは病気の症状なんだ」と認識することが、治療への第一歩となります。

性格の問題ではなくて、病気だから治療をすることができるんだ
ということを、まず、自分の中に落とし込むのです。

 

上記の木村先生の言葉を読むと、
「治って、薬を卒業して」という部分に希望が感じられますね。

 

私自身は、薬を使用せずに克服しましたが、
これは単に、「自分がSADという病気である」ということを
知らなかったからです。

(その分、緊張場面に無防備で臨まざるを得なかった辛さはありました)

SADの場合、合併症も多いので、人それぞれではありますが、
私の実体験からすると、薬を用いずに改善できる例もあるということは
言えると思います。

(あくまで、一つの例です)

 

ここから、本の紹介に戻ります。

木村先生が、精神科医だからということも関係しているのだと思いますが、
本書では治療法として、薬物療法がメインで取り上げられています。

(心理療法については、記述が少なめです)

 

SSRI / SNRI、抗不安薬、βブロッカーなど、
SADの治療で用いられる薬について、分かりやすく解説されています。

巻末には、主要な薬の写真まで掲載されていて、
私にとっては貴重な資料となりました。

SADの薬物療法について詳しく、かつ、分かりやすく説明されている本を
お探しの方に、お勧めしたい一冊です。

 

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今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!