社会不安障害だった頃 ~謝ったり負けたくなかったり

昨日、久しぶりに水島広子先生の本
対人関係療法でなおす 社交不安障害
を読み返してみました。

 

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読みながら、
「水島先生は、社会不安障害のことをさすがによく分かっておられるなぁ」
と、改めて思いました。

 

他の専門書では、DSMの診断基準に基づいた内容でのみ
症状が解説されていることも多いのですが、

水島先生の書かれた
『対人関係療法でなおす 社交不安障害』では
より突っ込んだ内容で解説されています。

(だから、お悩み中の方の心に届くのでしょう)

 

例えば、この箇所。

 

社交不安障害の人のなかには、「いい人」でいるためにやたらと謝る人もいますが、反対に、絶対に謝らないという人もいます。

「負けることへの恐怖」があるのです。

本当は、ちょっとした行き違いのなかで謝るということには「負ける」というほどの意味もないのですが、自己肯定感が低く、ネガティブな評価を常に恐れている人は、「負け」に敏感なのです。

●水島広子著『対人関係療法でなおす 社交不安障害』
(創元社/2010/P152)より引用

 

私も昔、社会不安障害(SAD)の症状で悩んでいた頃は
必要以上によく謝っていました。

客観的に見て私が悪いわけではないと
誰もが思うような場面においても

「もしかしたら、相手に嫌な思いをさせているかもしれない」
という不安が起こり、謝っていました。

 

その反面、自己肯定感が十分に育っていなかった私は
「この人だけには負けたくない」という相手には
決して負けを認めませんでした。

今から思うと、いつもいっぱいいっぱいになって
自分を守ろうとしていたのだと思います。

「この人だけには負けたくない」という気持ちが
最後の砦になっていました。

 

対抗心をいつもあらわにしていた当時の自分のことを、
「我ながら嫌な奴だったなぁ」と思います。

その相手とはもう会うこともないので、
イメージの中で謝りました。

そして、相手が幸せでいることを祈っています。

 

※社会不安障害は、8~9年ほど前には克服していますので
今では当時の症状からは開放されています。

カウンセリングへの悪影響はありません。

 

今となっては、当時のつらさや克服へのプロセスを
身をもって体験できたことは、一つの財産だと思っています。

今でも何か乗り越えるべき壁が現れたときは
当時の体験を思い出しながら、

「あれだけの壁(社会不安障害&個人事業失敗&借金返済)を
乗り越えられたのだから、今の問題なんて簡単に越えられる」
と自分に言い聞かせて、力にかえています。

 

つらかった当時、いろんな人にお世話になったり、
支えてもらったりしました。

「自分は生かされているんだなぁ」と、いつも思います。

ずっとずっと感謝しています。

ありがとう。

(何だか話が横にそれてしまいました……)

 

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今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!