たった1人でもいてくれた嬉しさ ~今度は自分の番

あれは私が確か小学5年生か6年生だった頃、
クラスでこんなことがありました。

(もう35年以上も前の話です)

 

★一番好きな男子は誰?

★一番カッコイイ男子は誰?

★一番面白い男子は誰?

★一番優しい男子は誰?

 

こんな感じのアンケートがクラスの女子全員に回覧され、
それぞれが各欄に男子の名前を書き込んだのでした。

きっとこういうの、よくありますよね。

「ある、ある」「やった、やった」という方も、
きっと多いのではないかと思います。

 

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↑学校の花壇にありました。蜜吸いましたよね(笑)

 

さて、女子に回覧されたアンケートですが……

こういうのがある度に、私はいつも思っていました。

 

「こんなのやらなくても結果が分かっている」

「どうせ、○○君と△△君ばかり選ばれる」

 

自分はと言えば……

別に人気があるわけではないし……

特別カッコイイわけでもないし……

運動ができるわけでもないし……

クラスで目立つわけでもないし……

面白いことも言えないし……

恥ずかしがり屋で、失敗ばかりしてるし……

 

「自分が選ばれるわけがない」

全く持って蚊帳の外だと感じていたわけです。

 

で、結果はと言えば、
やはり予想通り○○君と△△君を中心に、
運動ができてカッコよくて面白い男子が選ばれていました。

 

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でも!

ビックリすることが起こりました!

何と、「一番優しい男子は誰?」の項目に、
私の名前を書いてくれた女子が1人だけいたのです!

 

普段、こういうのに選ばれたことのなかった私は、
最初すごく照れくさくて恥ずかしい気持ち(目立ってしまった!)
になったのですが、その後にじわじわと嬉しさが込み上げてきました。

 

「こんな僕でも、見ていてくれた人がいる!」

「こんな僕でも、選んでくれた人がいる!」

それがたとえ、たった1人の人だとしても、
自分の存在価値が認められた気がして、とても嬉しかったのです。

 

「蚊帳の外」という絶望の中で、
たった1人でも自分を見ていてくれて、自分の価値を認めてくれる。

そんな人がいる嬉しさ。

このときの嬉しさは、ずっと忘れないことでしょう。

 

結局、どの子が名前を書いてくれたのかについては
最後まで分かりませんでしたが、その子には今でも感謝しています。

自信のなかった小学生時代の私に、
自信の芽を与えてくれた出来事でした。

 

そして、カウンセラーになった今ではこう思います。

「今度は自分が、自信を失っている人に寄り添って、
いいところを見つけて、認めて、勇気づける番」

 

そういう人が1人いるかいないかで、
その後の心の状態が全然変わってきます。

なので私は、カウンセラーとして、
「自分の番」を全うしていきたいと考えています。

 

もちろん、「クライエントさんが、カウンセラーにどっぷり依存する」
という形にはならないように気をつけていきます。

そうなってしまっては、クライエントさんがより苦しくなってしまうからです。

(その辺は、カウンセラーとして修業を積んでいます)

 

しっかり役割を守って、程よい距離を保ちながら、
支えていきたいと考えています。

 

最後に……

僕の名前を書いてくれて、ありがとう(from 小学生時代の私)

 

今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!