『教室内カースト』の感想

教室内カースト」(スクールカーストと読む)という本が、
昨年12月に発売されて以来、売れ続けているようです。

 

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この本でいう「スクールカースト」とは、 学校(小・中・高)における
生徒の地位の階層(生徒間で共有されている)のことです。

私は、本屋さんでこの本を初めて見かけたとき、
「ああ、うちの小・中学校でも、あったなぁ」と
当時のことを思い出しました。

 

確かにクラスには、幅を利かせていたグループと、
小さく目立たないようにしていたグループ、
そして、その間の中間グループが存在していました。

皆さんの通われていた学校では、いかがでしたでしょうか?

 

ここで本書より、ある教師の目で見た「スクールカースト」について
書かれているところを引用します。

 

それは、「我が強」く、「口調が強」い生徒が、何か「気に食わない」ことがあると、「おとなしい」生徒が最終的に「つぶされ」て、「何にも言えなくなる」様子があることから、「スクールカースト」がクラスの中に存在しているのではないかと考えています。

●鈴木翔著『教室内カースト』(光文社新書/2012/P225)より引用

 

う~ん、何か分かるなぁ。

クラスで幅を利かせている生徒から、強引に何かを言われると、
たとえそれが理不尽なことだとしても、
立場の弱いおとなしい生徒は、何も言い返せなくなってしまうのですよね。

私もおとなしい方だったので、そういう経験もしています。

 

ただ、私の場合は、あまりに言われ続けると腹が立ってきて
反撃していましたが。

(腕力も押しの強さもなかったけれど、我慢がならなかった)

上から押さえつけられることや「やられっぱなし」が嫌いなのは、
当時も今も同じですね。

 

本書には、スクールカースト上位層、中位層、下位層の比較データが
いくつか載せられています。

(キャラクター、学校への適応感、コミュニケーション、キャラの演出、
自己主張など)

 

正直なところ、私は、上位層、中位層、下位層の3分割の統計を無理に取っても、
それほど意味が無いんじゃないかなと思いました。

なぜなら、生徒一人一人は、育ってきた背景や家庭環境も違うし、
性格・気質も違う。

それに、経験から育ててきた自己肯定感なども違う。

つまり、大ざっぱに3分割で分けるよりも、もっと細かく
一人一人を見ていく必要があると思ったからです。

 

まぁ、それをすると、ものすごく大掛かりな本になってしまうとは
思いますが……。

 

いずれにしても、この本を読んで、
私は自分の小・中学校時代のクラスの様子に
久しぶりに思いを馳せることができました。

今も昔も、子供時代は決して楽じゃないですよね。

むしろ、「逃げ場のなさ」や「選択権のなさ」などから、
大人よりも切迫した精神状態に追い込まれやすい面もありますよね。

 

これからは、カウンセラーとして、今まで以上に子供の世界の現実も
見ていかなくてはと思いました。

 

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今日も、ありがとうございます!

皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!